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士業がペーパーレス化を成功させるための進め方|業務効率を最大化する5つのステップ

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士業がペーパーレス化を成功させるための進め方|業務効率を最大化する5つのステップ

士業事務所において、膨大な書類の管理は長年の課題です。顧問先から預かる証憑類、作成した申告書、法務書類の控えなど、紙の書類が増え続けることで保管スペースが圧迫されるだけでなく、必要な情報を探す手間も増大してしまいます。近年、電子帳簿保存法の改正やインボイス制度の導入、さらには働き方改革の推進により、士業業界でも「ペーパーレス化」は避けて通れない課題となりました。しかし、いざ取り組もうとしても「何から手をつければいいのか」「顧客への影響はどうなるのか」と不安を感じる方も少なくありません。この記事では、士業がペーパーレス化を成功させるための具体的な進め方と、失敗しないための重要ポイントを詳しく解説します。

目次

なぜ今、士業にペーパーレス化が求められているのか

士業業界においてペーパーレス化が急務となっている背景には、単なるコスト削減を超えた、業界構造の変化があります。特に法的な要請と、働き方の多様化が大きな要因となっています。

法改正(電子帳簿保存法・インボイス制度)への対応

電子帳簿保存法の改正により、電子データで受け取った領収書や請求書を、そのまま電子データとして保存することが義務化されました。また、インボイス制度の導入に伴い、適格請求書の保管要件も厳格化しています。これまでは紙での保存が原則でしたが、法律自体がデジタルを前提とした仕組みに移行しています。士業は顧問先に対して適切な指導を行う立場にあるため、自事務所が率先してペーパーレス化に取り組むことは、サービス品質の維持・向上に直結します。

業務効率化とリモートワークの実現

紙の書類に依存した業務フローでは、物理的な書類がある場所にいなければ仕事ができません。これは、近年求められている柔軟な働き方や、災害時の事業継続計画の観点からも大きなリスクとなります。ペーパーレス化を実現すれば、場所を選ばずに情報の閲覧や処理が可能になり、スタッフの移動時間削減や、事務所全体の生産性向上が期待できます。株式会社オーナーズ(HONORS)では、こうした業務効率化を軸としたDX支援を行っており、士業事務所の生産性向上を技術面から支えています。

士業のペーパーレス化における3つの大きな壁

いざペーパーレス化を進めようとすると、士業特有のハードルに直面することがあります。これらの壁を事前に把握しておくことが、挫折を防ぐ鍵となります。

従来の運用ルールや慣習からの脱却

士業の現場では、長年培われてきた「紙と印鑑」をベースとした厳格なルールが存在します。この慣習を変えることに対する抵抗感は少なくありません。「紙の方が安心感がある」「チェックした形跡が残る」といった心理的な要因を解消するためには、デジタル上での承認フローを明確に設計する必要があります。

顧問先側のITリテラシーと協力体制

自事務所だけがペーパーレス化しても、顧問先から送られてくる書類が紙のままであれば、スキャニングの手間が増えるだけになってしまいます。しかし、顧問先のIT環境やリテラシーは千差万別です。すべての顧客に一律の対応を求めるのは難しいため、相手の状況に合わせた段階的な提案が求められます。

セキュリティと情報漏洩への懸念

重要機密を扱う士業にとって、データの紛失や流出は死活問題です。「クラウド上にデータを置いて本当に安全なのか」という不安から、ペーパーレス化に踏み切れないケースも多く見られます。しかし実際には、物理的な書類の紛失や持ち出しリスクよりも、高度なセキュリティ対策が施されたクラウドストレージの方が安全である場合が多いのが現状です。

ペーパーレス化をスムーズに進めるための5ステップ

ペーパーレス化を成功させるためには、一度にすべてを変えようとせず、戦略的な手順を踏むことが重要です。

ステップ1:現状の課題整理と対象範囲の決定

まずは、現在どのような書類がどのくらい存在し、どこで業務が滞っているのかを可視化します。「契約書類」「会計証憑」「申告書控え」など、書類を分類し、どこから着手すべきかを優先順位付けします。まずは内部だけで完結する資料や、比較的ハードルの低いものから始めるのが鉄則です。

ステップ2:電子化を支えるITインフラとツールの選定

次に、データを保存・共有するためのインフラを選定します。単なるファイルの置き場としてのストレージだけでなく、電子署名ツールや、AI-OCR(文字認識)機能を備えた会計ソフトなど、業務フローに組み込めるツールを選びます。Webブラウザ上で動作するクラウドサービスであれば、導入コストを抑えつつスムーズな連携が可能です。

ステップ3:所内の運用ルール策定と周知

ツールを導入しただけではペーパーレス化は進みません。「ファイル名の命名規則」「フォルダの階層構造」「破棄のタイミング」など、誰が操作しても同じ状態が維持されるような運用ルールを作成します。このとき、マニュアルをガチガチに固めすぎず、柔軟に変更できる余白を残しておくこともポイントです。

ステップ4:段階的な導入と並行運用の実施

いきなり紙の保存をゼロにするのではなく、一定期間は紙とデジタルの並行運用期間を設けます。これにより、想定外のトラブルやルールの不備を洗い出し、実務に即した形に微調整していくことができます。特定のチームや担当者で試験的に運用し、成功事例を所内に広めていくアプローチも有効です。

ステップ5:顧問先への案内とデジタル化支援

所内の体制が整った段階で、顧問先へデジタル化の協力を依頼します。単に「こちらの都合で変えます」と伝えるのではなく、「データの共有が早くなる」「紛失リスクがなくなる」といった顧問先側のメリットを丁寧に説明することが重要です。必要に応じて、顧問先への操作指導やツールの導入支援も検討しましょう。

士業が選ぶべきペーパーレス化ツールのポイント

市場には数多くのツールが存在しますが、士業が選定する際に重視すべき点は「信頼性」と「実用性」です。

法規制への準拠とセキュリティレベル

電子帳簿保存法における「真実性の確保」や「可視性の確保」を満たしているか、また二段階認証やアクセス権限の詳細設定が可能かを確認します。ISO27001などの情報セキュリティ認証を取得しているベンダーのサービスを選ぶことは、顧問先への安心材料にもなります。

既存の業務フローとの親和性

どれほど多機能なツールであっても、現在の会計ソフトや業務システムと連携できなければ、二重入力の手間が発生してしまいます。API連携が可能か、あるいはデータのインポート・エクスポートが容易かという点は、長期的な運用において非常に重要な指標となります。

まとめ:ペーパーレス化は士業DXの第一歩

ペーパーレス化は、単に紙をなくすこと自体が目的ではありません。蓄積されたデータを有効活用し、より高度な付加価値を顧問先に提供するための「基盤作り」です。物理的な制約から解放されることで、士業の先生方は本来注力すべき経営コンサルティングや専門的な助言に、より多くの時間を使えるようになります。

株式会社オーナーズ(HONORS)は、会計業界をはじめとする士業の皆様のDX推進を多角的にサポートしています。業務フローの構築にお悩みの方は、ぜひ一度ご相談ください。一歩ずつ着実に進めることで、持続可能な強い事務所経営を実現しましょう。

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