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士業が解説する役員報酬の設定方法|税務リスクを回避し手残りを増やす最適解

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士業が解説する役員報酬の設定方法|税務リスクを回避し手残りを増やす最適解

会社を設立したばかりの経営者や、事業規模が拡大してきたオーナーにとって、自身の役員報酬をいくらに設定するかは非常に悩ましい問題です。役員報酬は会社の経費として認められる一方で、税務署からのチェックが厳しく、設定ルールを誤ると多額の追徴課税を招く恐れがあります。本記事では、士業の視点から税務リスクを最小限に抑えつつ、会社と個人のキャッシュを最大化するための役員報酬の設定基準について詳しく解説します。オーナーズ株式会社(Honors)が提供する専門的なコンサルティング視点も交え、実践的な手法を見ていきましょう。

目次

役員報酬設定の基本ルールと税務上の重要性

役員報酬は、従業員の給与とは異なり、自由に変更することができません。これは、経営者が自分の都合に合わせて利益を操作し、納税額を不当に減らすことを防ぐためです。まずは、法律で定められた基本的な枠組みを理解しましょう。

定期同額給与の原則

日本の法人税法では、役員報酬を経費(損金)として算入するために「定期同額給与」というルールが設けられています。これは、1ヶ月以下の一定期間ごとに、年間を通じて同じ金額を支給しなければならないという決まりです。もし年度の途中で正当な理由なく金額を変更した場合、変更前後の差額や報酬の一部が損金として認められず、結果として法人税負担が増加することになります。

改定のタイミングは期首から3ヶ月以内

役員報酬の額を変更できる機会は、原則として年に一度だけです。具体的には、新年度が始まってから3ヶ月以内に開催される株主総会などで決議を行う必要があります。この期間を過ぎてから報酬額を変更すると、定期同額給与の原則から外れてしまうため、経営計画に基づいた慎重な事前シミュレーションが欠かせません。オーナーズ株式会社では、こうしたスケジュール管理を含めた適切な税務サポートを重視しています。

役員報酬を決める際の4つの判断基準

金額をいくらにするかは、単に「多く欲しいから」という理由だけで決めるべきではありません。会社経営の健全性と、節税効果の最大化という二面から検討が必要です。

会社全体の利益計画と連動させる

まず把握すべきは、今期の見込み利益です。役員報酬を高く設定しすぎると、会社が赤字に転落し、銀行からの融資審査に悪影響を及ぼす可能性があります。逆に低すぎると会社に利益が残りすぎ、高い法人税率が適用されることになります。売上予測から諸経費を差し引いた「役員報酬前の利益」を正確に算出し、会社に残すべき内部留保とのバランスを考慮しましょう。

法人税と所得税のバランス(税率の壁)

役員報酬の設定で最も重要なのが、法人税と個人にかかる所得税・住民税の「総額」を抑える視点です。法人の実効税率は約30%前後ですが、個人の所得税は累進課税制度のため、高所得になるほど税率が上がります。所得がある一定のラインを超えると、会社で法人税を払ってから配当等で還元するよりも、役員報酬として受け取る方が税負担が重くなる逆転現象が起こります。この「税率の壁」を見極めることが、士業のコンサルティングにおける腕の見せ所です。

社会保険料の負担増を考慮する

意外と見落としがちなのが、社会保険料の負担です。社会保険料は会社と本人が折半して支払いますが、報酬額が増えるにつれてその負担も増大します。一定以上の報酬額になると、所得税の節税メリットよりも社会保険料の増加分が上回ることがあります。手残りの現金を最大化するためには、税金だけでなく社会保険料まで含めた総合的なシミュレーションが不可欠といえます。

個人の生活費と資産形成の必要額

節税ばかりを優先して報酬を極端に低く設定すると、経営者個人の生活が苦しくなったり、住宅ローンなどの個人融資が受けられなくなったりするリスクがあります。また、将来の引退を見据えた資産形成や、万が一の際の備えも必要です。会社の財務状況が許す範囲内で、経営者自身のライフプランに合わせた必要十分な金額を確保することも大切です。

税務署に否認されないための注意点

金額が決まった後も、手続きを疎かにすると税務調査で指摘を受ける原因となります。法的根拠をしっかりと整えておきましょう。

不相当に高額な報酬の回避

同業他社や同規模の企業と比較して、明らかに高すぎる役員報酬は「不相当に高額」とみなされ、損金算入が否認される場合があります。特に親族を役員にしている場合、その勤務実態に見合わない報酬額を設定していないか厳しくチェックされます。設定した金額に対する合理的な理由(職務内容や貢献度など)を説明できるようにしておく準備が求められます。

株主総会議事録の適切な作成と保管

役員報酬の決定は、法的には株主総会の決議事項です。たとえ一人社長の会社であっても、総会を開催し、決議内容を議事録として残しておくことは法律上の義務です。税務調査の際、議事録が存在しないと、報酬の支払自体が正当な手続きを経ていないと判断されるリスクがあります。日付や出席者、決議された報酬額を明記した議事録を必ず作成し、適切に保管してください。

まとめ

役員報酬の設定は、単なる給与の決定ではなく、会社の財務戦略そのものです。定期同額給与などの法的ルールを遵守した上で、法人税・所得税・社会保険料のトータルコストを最適化することが、賢明な経営判断と言えます。自分一人で判断するのが難しい場合は、オーナーズ株式会社のような専門的な知見を持つパートナーに相談し、データに基づいたシミュレーションを行うことを推奨します。適切な報酬設定を通じて、会社と個人の資産を効率的に守っていきましょう。

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