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行政書士試験の内容とは?試験科目や合格基準、難易度をプロが詳しく解説

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行政書士試験の内容とは?試験科目や合格基準、難易度をプロが詳しく解説

行政書士は、官公庁に提出する書類の作成や、許認可手続きの代理を行う国家資格者です。独立開業を目指す方だけでなく、企業内での法務スキル向上やキャリアアップのために受験を検討する方が増えています。しかし、試験範囲は非常に広く、戦略的な学習なしに合格を勝ち取ることは困難です。この記事では、行政書士試験の具体的な科目内容や配点、合格基準、そして合格に向けたポイントを、行政書士法人オーナーズが専門的視点から解説します。

目次

行政書士試験の全体像と受験資格

行政書士試験は、総務大臣が定めるところにより、都道府県知事が実施する国家試験です。例年11月の第2日曜日に全国一斉で行われます。この試験の大きな特徴は、受験資格に制限が一切ない点にあります。年齢、学歴、国籍、経歴を問わず、誰でも挑戦できるため、学生から社会人、定年後の方まで幅広い層が受験しています。

試験時間は13時から16時までの3時間で、合計60問が出題されます。形式は「五肢択一式」「多肢選択式」「記述式」の3種類があり、多角的な理解力が問われる内容です。行政書士法人オーナーズでも、実務においては法律知識の正確な理解が不可欠であり、試験はこの基礎体力を測定する重要な指標となっています。

試験科目と具体的な出題内容

試験は大きく分けて「行政書士の業務に関し必要な知識(法令等)」と「行政書士の業務に関連する一般知識(基礎知識)」の2つのカテゴリーで構成されます。

法令等科目の内訳と重要度

法令等科目は、行政書士としての実務の核となる法律知識を問うものです。具体的には以下の科目から出題されます。

  • 憲法:国家の基本原理や人権、統治機構について。
  • 行政法:行政手続法、行政不服審査法、行政事件訴訟法、国家賠償法、地方自治法など。試験全体の配点の約半分を占める最重要科目です。
  • 民法:総則、物権、債権、親族、相続など。記述式での出題もあり、深い理解が求められます。
  • 商法・会社法:設立、株式、機関など。範囲が広い一方で出題数は少ない傾向にあります。
  • 基礎法学:法の分類や用語など、法律学習の土台となる知識。

行政書士の業務に関連する基礎知識

以前は「一般知識」と呼ばれていた分野で、2024年度の試験から「基礎知識」へと名称が変更されました。内容は以下の通りです。

  • 政治・経済・社会:時事問題や社会保障制度など。
  • 情報通信・個人情報保護:インターネットの仕組みや個人情報保護法に関する知識。
  • 行政書士法及び関連法規:行政書士としての職務倫理や制度。
  • 文章理解:長文読解能力を問う問題。

配点構成と合格基準の仕組み

行政書士試験は300点満点の絶対評価方式です。一定の点数を超えれば全員が合格できる仕組みですが、注意が必要なのは「足切り点」の存在です。

合格するためには、以下の3つの基準をすべて満たす必要があります。

  1. 法令等科目の得点が、122点以上(満点244点)であること。
  2. 基礎知識(一般知識)科目の得点が、24点以上(満点56点)であること。
  3. 試験全体の合計得点が、180点以上であること。

どれか一つでも基準を下回ると、合計点が180点を超えていても不合格となります。特に基礎知識での足切りを回避することが、安定した合格への第一歩です。

記述式問題が合否を分ける理由

法令等科目の中には、40字程度で説明を記述する「記述式」が3問(行政法1問、民法2問)出題されます。1問20点、計60点の配点があり、択一式で得点が伸び悩んだ際の強力な挽回要素となります。一方で、キーワードを外すと大きく減点されるため、正確な条文理解と論理的な文章構成力が試されます。

試験日程と実施の概要

試験の年間スケジュールを把握し、逆算して学習計画を立てることが重要です。例年の流れは以下の通りです。

  • 願書配布・受付期間:7月下旬から8月下旬頃。
  • 試験実施日:11月の第2日曜日。
  • 合格発表:翌年1月の下旬。

インターネットまたは郵送での申し込みが可能です。試験地は全国各地の大学やイベント会場が指定されますが、定員に達すると希望の会場で受験できない場合もあるため、早めの手続きを推奨します。

難易度と合格率から見る試験の特性

行政書士試験の合格率は、例年10%から15%前後で推移しています。国家資格の中では「中難易度」に分類されることが多いですが、決して容易な試験ではありません。出題範囲が膨大であること、そして行政法や民法といった主要科目の難化傾向が続いていることが、その理由として挙げられます。

しかし、相対評価である宅地建物取引士や社会保険労務士と異なり、自分が180点を取れば確実に合格できるという点は大きなメリットです。周りの受験生の出来に左右されず、自分自身の理解度を高めることに集中できる試験といえます。

効率的に合格を目指すための学習法

合格に必要な学習時間は、初学者の場合で500時間から1,000時間程度が目安とされます。短期間で成果を出すためには、配点の高い「行政法」と「民法」に学習時間の7割以上を割くのが定石です。

まずはテキストで全体像を把握し、早い段階で過去問に着手することが肝要です。過去問を解くことで出題パターンの癖を掴み、間違えた部分を再度テキストで確認するサイクルを繰り返します。また、基礎知識の「文章理解」は得点源になりやすいため、毎日一題解くなどの習慣化が効果的です。行政書士法人オーナーズのスタッフも、実務の中で日々最新の法令に触れていますが、基本となるのは試験で問われるような基礎法務の徹底的な習得です。

まとめ

行政書士試験は、科目範囲が広く戦略的な対策が求められる試験です。特に配点の高い行政法を制し、基礎知識での足切りを回避することが合格への最短ルートとなります。誰にでも門戸が開かれている国家資格だからこそ、計画的な努力がそのまま結果に結びつきます。この記事で解説した試験内容を参考に、着実な一歩を踏み出してください。合格後には、社会の役に立つ専門家としての道が広がっています。

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