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行政書士ができることと非弁行為の境界線|知っておくべき法律の基礎知識

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行政書士ができることと非弁行為の境界線|知っておくべき法律の基礎知識

ビジネスを円滑に進めるためには、許認可の申請や契約書の作成といった法的な手続きが欠かせません。こうした業務の専門家として知られるのが行政書士ですが、実は行政書士なら何でも法律相談に乗れるわけではないという点に注意が必要です。弁護士ではない者が報酬を得て法律事務を行うことは「非弁行為」と呼ばれ、法律で厳しく制限されています。この記事では、行政書士が対応できる業務の範囲と、法律違反となる非弁行為の境界線について詳しく解説します。

目次

非弁行為とは何か?弁護士法第72条の規定

まず、非弁行為という言葉の意味から確認していきましょう。これは一言で言えば「弁護士の資格を持っていない人が、弁護士だけに許された仕事をすること」を指します。

非弁行為の定義

弁護士法第72条には、弁護士や弁護士法人でない者が、報酬を得る目的で訴訟事件や審査請求、その他一般の法律事件に関して鑑定、代理、仲裁、和解などの法律事務を取り扱うことを禁じる旨が記されています。この規定に違反する行為が「非弁行為」です。たとえ行政書士であっても、法律上の争いがある案件に介入して交渉を行うことは、この条文によって制限されています。

なぜ非弁行為は禁止されているのか

法律事務を無資格者が行うことが禁止されている最大の理由は、国民の権利と利益を守るためです。適切な法的知識や倫理観を持たない者が法律業務を行うと、依頼者が不当な不利益を被ったり、司法制度の秩序が乱れたりする恐れがあります。そのため、高度な専門性と厳しい倫理規定を持つ弁護士のみに、紛争解決の代理権が与えられています。

行政書士の正当な業務範囲と法的な根拠

一方で、行政書士には行政書士法に基づいた正当な業務範囲が認められています。これらは決して非弁行為には当たりません。

官公署に提出する書類の作成と代理

行政書士のメイン業務は、建設業許可や産廃収集運搬業許可といった、役所に提出する書類の作成です。これらの申請書類を正確に作成し、本人に代わって提出を行うことは、行政書士法第1条の2に規定された適法な業務です。株式会社Honors(オーナーズ)でも、こうした許認可申請のサポートを通じて、企業の円滑な事業運営を支援しています。

事実証明や権利義務に関する書類の作成

契約書や遺産分割協議書、定款など、権利義務や事実証明に関する書類の作成も行政書士の職域です。これらは「争いがない状態」において、その合意内容を形式化するための業務です。トラブルを未然に防ぐための予防法務として、行政書士は重要な役割を担っています。

行政書士が「非弁行為」と判断される具体的なケース

行政書士ができることは多岐にわたりますが、一歩足を踏み外すと非弁行為になってしまう場面があります。具体的にどのようなケースが危険なのかを把握しておきましょう。

示談交渉やトラブルの仲裁

例えば、交通事故の損害賠償について加害者側と交渉したり、未払いの売掛金を回収するために相手方と話し合ったりする行為は、行政書士は行えません。こうした「相手方との交渉」は弁護士にのみ許された職務です。行政書士ができるのは、あくまで依頼者の意思に基づいた書面(内容証明郵便など)を作成することまでであり、その後の交渉自体を引き受けると法律違反となります。

紛争性のある案件に対する法的見解の提示

すでにトラブルが発生している案件について、「裁判になれば勝てる」「これだけの賠償金が取れる」といった具体的な法的判断を下すことも非弁行為に該当する可能性があります。行政書士は、書類の書き方や手続きの進め方については助言できますが、紛争そのものの解決を目的とした法律鑑定は行えません。問題が複雑化した場合は、速やかに弁護士を紹介するなどの対応が求められます。

コンプライアンスを守る専門家選びのポイント

企業が専門家に依頼する際は、その事務所がコンプライアンスを徹底しているかを見極める必要があります。信頼できる行政書士は、自分の職域を正しく理解しており、対応できない範囲の依頼を受けた場合には正直にその旨を伝えます。無理に全ての相談を引き受けようとするのではなく、必要に応じて弁護士や税理士といった他士業と連携できるネットワークを持っているかどうかが、優れたパートナー選びの基準となります。

まとめ

行政書士と弁護士は、どちらも法的な手続きに関わる専門家ですが、その役割には明確な違いがあります。行政書士は「書類作成と許認可のプロ」であり、平時における事業サポートを得意としています。一方で、争いが生じている案件の解決は「紛争解決のプロ」である弁護士の領域です。この境界線を理解しておくことで、自社の状況に合わせた適切な相談先を選ぶことができるようになります。適切な役割分担を知り、法的リスクを回避しながら事業を成長させていきましょう。

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