お知らせNEWS

行政書士と税理士のダブルライセンスがもたらす相乗効果と取得のメリット

Honors

行政書士と税理士のダブルライセンスがもたらす相乗効果と取得のメリット

士業として独立開業を目指す際、あるいは現在の業務範囲を拡大したいと考える際、複数の資格を持つ「ダブルライセンス」は非常に有力な戦略です。数ある組み合わせの中でも、行政書士と税理士のダブルライセンスは親和性が高く、多くの実務家が注目しています。では、この二つの資格を併せ持つことで、具体的にどのようなメリットが生まれるのでしょうか。本記事では、業務上の相乗効果から資格取得のルート、そして実務での活用シーンまで詳しく解説します。

目次

行政書士と税理士のダブルライセンスによる主なメリット

行政書士と税理士の資格を両方保有することは、単に「できることが増える」以上の価値を生み出します。専門家としての市場価値を高めるための主なメリットを整理しました。

ワンストップサービスの提供による顧客満足度の向上

最大の強みは、顧客に対して窓口を一括化するワンストップサービスを提供できる点です。例えば、会社設立時には定款作成や許認可申請(行政書士業務)が必要ですが、設立後の会計処理や税務届出(税理士業務)も同時に求められます。一人の専門家がこれら全てをカバーすることで、顧客は複数の事務所を探す手間や説明の重複を避けられます。信頼関係を深めやすく、長期的な顧問契約に繋がりやすいのが特徴です。

独占業務の組み合わせによる収益の安定化

行政書士は官公庁に提出する書類作成、税理士は税務申告という、それぞれ異なる法律に基づく独占業務を持っています。景気変動によって税務顧問の需要が落ち着いた時期でも、建設業許可の更新や補助金申請などの行政書士業務で収益を補完できます。業務の柱を複数持つことで、事務所経営の安定性が格段に高まります。

他事務所との差別化と専門性の強調

士業の数が増加する中、単一の資格だけでは価格競争に巻き込まれやすい傾向があります。しかし、「許認可に強い税理士」や「税務視点を持った行政書士」というポジションを確立すれば、競合他社との明確な差別化が可能です。特に法人の複雑な案件では、法務と税務の両面からアドバイスができる専門家は重宝されます。

実務で活きる具体的なシナジー(相乗効果)

理論上のメリットだけでなく、実際の現場でどのように二つの資格が噛み合うのか、具体的なケースを見ていきましょう。

建設業許可申請と経営事項審査・税務申告

建設業界は行政書士と税理士の親和性が最も高い分野の一つです。建設業許可の維持には毎年の決算変更届が必要ですが、この書類は税務上の決算書をベースに作成されます。税務申告を担当していれば、そのままスムーズに行政手続きへ移行できます。また、公共工事の入札に必要な経営事項審査(経審)では、財務諸表の数値が点数に直結するため、税務面からのアドバイスが非常に重要となります。

相続手続きと相続税申告

相続業務においても大きな力を発揮します。行政書士として遺産分割協議書の作成や戸籍収集を行い、税理士として相続税の申告を行う流れは、遺族にとって非常にスムーズな支援体制となります。法的な書類作成と納税額の算出を一貫して行うことで、ミスを防ぎ、より緻密な節税対策や資産承継の提案が可能になります。

事業承継・M&Aにおける役割

近年需要が急増している事業承継やM&Aの現場では、スキームの構築に法務と税務の両知見が不可欠です。株式会社オーナーズ(Honors)が提供するサービスのように、企業の価値を正確に評価し、適切な手続きを進めるには、複雑な行政手続きと税務評価を同時に処理できる能力が求められます。ダブルライセンスを保有していると、こうした高度なコンサルティング業務への道も開かれます。

税理士が行政書士資格を取得する方法

実は、税理士資格を持っている場合、行政書士資格の取得は非常に容易な仕組みになっています。

無試験での登録制度について

行政書士法第2条に基づき、税理士となる資格を有する者は、行政書士試験を受験することなく、日本行政書士会連合会に登録することで行政書士として活動することができます。これは弁護士や公認会計士、弁理士も同様です。つまり、税理士試験に合格、あるいは税理士登録が可能な状態であれば、書類手続きのみでダブルライセンスを実現できます。

登録にかかる費用と維持費

試験は免除されますが、行政書士として活動するには登録料や入会金が必要です。各都道府県の行政書士会によって異なりますが、一般的に20万円〜30万円程度の初期費用がかかります。また、月額数千円〜1万円程度の会費(維持費)も発生するため、業務の受任見込みと照らし合わせて登録のタイミングを検討するのが賢明です。

ダブルライセンスを活かすための注意点

強力な武器となるダブルライセンスですが、注意点もあります。一つは、常に両方の法改正を追い続けなければならないという学習コストの問題です。税制改正も行政手続きのデジタル化もスピードが速いため、知識のアップデートを怠ると専門家としての信頼を損なう恐れがあります。また、それぞれの業務で責任範囲が異なるため、賠償責任保険への加入やリスク管理も二重に行う必要があります。

まとめ

行政書士と税理士のダブルライセンスは、顧客への提供価値を最大化し、事務所の経営基盤を強固にするための極めて有効な手段です。特に法人のライフサイクルに寄り添う業務や、相続・事業承継といった複雑な案件において、その真価が発揮されます。税理士の方は無試験で登録できるという制度上の利点も大きいため、自身のキャリアステップとして前向きに検討してみてはいかがでしょうか。専門性を掛け合わせることで、唯一無二のプロフェッショナルとして活躍の場がさらに広がることでしょう。

関連記事