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金融商品取引法におけるインサイダー取引の規制と企業が遵守すべき防止策
金融商品取引法におけるインサイダー取引の規制と企業が遵守すべき防止策
上場企業の経営者や実務担当者にとって、金融商品取引法に基づく「インサイダー取引」の理解は不可欠です。違反が発生した場合、個人への刑事罰や課徴金だけでなく、企業の社会的信用が大きく損なわれるリスクがあります。本記事では、株式会社オナーズが専門的な視点から、インサイダー取引の定義、罰則、そして企業が講ずべき具体的な防止策を解説します。
目次
インサイダー取引を構成する3つの要素
インサイダー取引とは、上場会社等の重要な内部情報を知った者が、その情報が公表される前に、当該会社の株券等の売買を行うことを指します。金融商品取引法第163条から第167条にかけて規定されており、主に「会社関係者」「重要事実」「公表」の3要素によって判断されます。会社関係者には役職員だけでなく、契約締結後の弁護士やアドバイザーも含まれます(出典:証券取引等監視委員会)。
金融商品取引法による罰則と課徴金制度
インサイダー取引の規制に違反した場合、厳しい罰則が科されます。刑事罰としては、5年以下の懲役もしくは500万円以下の罰金、またはその併科となります(金融商品取引法第197条の2)。また、法人の業務に関して違反が行われた場合は、法人に対しても重い罰金刑が科される「両罰規定」が存在します。さらに、刑事罰とは別に、行政上の措置として「課徴金納付命令」が下される場合もあります。2023年度の勧告実績でも、依然としてインサイダー取引事案は発生しており、厳格な監視体制が継続されています(出典:日本取引所グループ)。
M&Aにおける情報管理と防止体制の構築
特にM&A(合併・買収)の局面では、買収価格やスキームなど、株価に多大な影響を与える「重要事実」が発生しやすくなります。株式会社オナーズでは、こうした重要情報の漏洩を防ぐため、物理的・組織的な情報管理体制の構築を支援しています。企業が講ずべき具体的な対策には、内部情報の管理規定(インサイダー取引防止規定)の整備、役職員への継続的な研修、および重要事実に触れる者のリスト化が挙げられます。また、役職員が自社株等の売買を行う際に事前届出を義務付ける「J-IRISS」への登録も有効な手段です(出典:日本証券業協会)。
まとめ
インサイダー取引は、金融市場の公正性を損なう重大な違法行為です。金融商品取引法の規制内容を正確に把握し、全社的なコンプライアンス意識を高めることが、企業価値を守ることに繋がります。M&Aや組織再編を検討される際は、情報の適切な取り扱いと防止策の策定について、専門家への相談を検討してください。
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