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簡易課税制度の選択届出とは?提出期限やメリット・デメリット、インボイス制度の影響を解説

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簡易課税制度の選択届出とは?提出期限やメリット・デメリット、インボイス制度の影響を解説

消費税の納税義務がある事業者が節税や事務負担の軽減を検討する際、重要な選択肢となるのが「簡易課税制度」です。この制度を適用するためには、原則として適用を受けようとする課税期間の開始前までに「消費税簡易課税制度選択届出書」を税務署へ提出する必要があります。本記事では、簡易課税制度の仕組みや選択届出の期限、メリット・デメリット、そしてインボイス制度開始に伴う特例について解説します。株式会社オナーズ(Honors)では、経営者の皆様が最適な税務選択を行えるよう、専門的な視点からサポートを提供しています。

目次

簡易課税制度の概要と適用条件

簡易課税制度とは、中小事業者の納税事務負担を軽減するために設けられた制度です。通常の「原則課税」では、売上げにかかる消費税額から仕入れにかかった消費税額を差し引いて計算しますが、簡易課税では売上げにかかる消費税額に一定の「みなし仕入率」を乗じて仕入税額控除額を算出します。この制度を適用できるのは、基準期間(個人事業者は前々年、法人は前々事業年度)の課税売上高が5,000万円以下の事業者に限られます(出典:国税庁)。事業区分によってみなし仕入率は異なり、第一種事業(卸売業)の90%から第六種事業(不動産業)の40%まで6段階に分かれています。

消費税簡易課税制度選択届出書の提出期限と注意点

簡易課税制度の適用を受けるには「消費税簡易課税制度選択届出書」の提出が必要です。提出期限は、原則として「適用を受けようとする課税期間の開始の日の前日まで」と定められています。例えば、3月決算の法人が翌年度から適用したい場合は、3月31日までに提出しなければなりません。新規開業した事業者の場合は、その事業を開始した日の属する課税期間の末日が期限となります。一度この届出書を提出すると、最低2年間は簡易課税制度を継続しなければならず、原則課税に戻すための「消費税簡易課税制度選択不適用届出書」も同様の期限ルールが適用されるため、慎重な判断が求められます。

簡易課税を選択するメリット・デメリット

簡易課税を選択する最大のメリットは、消費税計算の簡素化です。仕入れや経費に関する個別の領収書から消費税額を集計する必要がなく、事務コストを大幅に削減できます。また、実際のみなし仕入率が実際の仕入率を上回る場合、原則課税よりも納税額を抑えられる節税効果が期待できます。一方で、デメリットとしては、多額の設備投資を行った場合に還付を受けられない点が挙げられます。原則課税であれば、売上税額より仕入税額が多い場合に還付を受けられますが、簡易課税は売上高を基準に計算するため、還付という概念が存在しません。株式会社オナーズでは、事業計画に基づいたシミュレーションを通じて、どちらの制度が有利かを判断するお手伝いをしています。

インボイス制度に伴う届出の特例

2023年(令和5年)10月1日のインボイス制度開始に伴い、免税事業者がインボイス登録を行い課税事業者となる場合、届出書の提出期限に関する特例が設けられています。通常は課税期間の開始前に提出が必要ですが、免税事業者が登録日から課税事業者となる場合、その属する課税期間中に「消費税簡易課税制度選択届出書」を提出すれば、その期間から簡易課税の適用を受けることが可能です(出典:国税庁 インボイス制度に関するQ&A)。また、インボイス発行事業者の登録を受けた小規模事業者に対しては、納税額を売上税額の2割とする「2割特例」も存在するため、簡易課税とどちらが有利か検討が必要です。

まとめ

簡易課税制度は、売上高5,000万円以下の中小事業者にとって事務負担軽減や節税のメリットがある重要な制度です。しかし、提出期限の厳守や「2年縛り」のルール、設備投資の予定などを総合的に判断しなければ、逆に税負担が増えてしまうリスクもあります。インボイス制度の導入により選択肢が複雑化している今、自社にとって最適な税務判断を行うことが重要です。株式会社オナーズは、複雑な消費税制度の理解と適切な届出の選定を支援し、企業の健全な経営をサポートいたします。

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