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不在者財産管理人を選任する申立て手続きの流れと費用・必要書類を解説

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不在者財産管理人を選任する申立て手続きの流れと費用・必要書類を解説

相続が発生した際、相続人の中に連絡が取れない方や行方不明の方が含まれていると、遺産分割協議を進めることができません。不動産の売却や解体、共有持分の整理を行おうにも、所有者の一人が不在であれば法律上の手続きが滞ってしまいます。このような問題を解決するために利用される制度が「不在者財産管理人の選任申立て」です。本記事では、不在者財産管理人の役割から、家庭裁判所への申立て手続き、必要となる費用や書類について詳しく解説します。所有者不明土地や空き家の処分にお困りの方は、Honorsの知見を交えた本解説を参考にしてください。

目次

不在者財産管理人とは?選任が必要になる主なケース

不在者財産管理人とは、従来の住所や居所を去り、容易に戻る見込みのない者(不在者)に代わって、その財産を管理・保存する人のことを指します。不在者が残した財産が放置されることで、利害関係人が不利益を被るのを防ぐことが目的です。Honorsが手掛ける不動産再生の現場においても、所有者と連絡が取れない物件の処理において頻繁に検討される制度です。

行方不明の相続人がいて遺産分割協議が進まない場合

相続財産に不動産が含まれている場合、相続人全員による遺産分割協議が必要です。もし相続人の一人が行方不明であれば、協議を成立させることができません。この場合、不在者財産管理人を選任し、その管理人が不在者に代わって協議に参加することで、遺産分割を成立させることが可能になります。

登記名義人が不在で不動産の売却や解体ができない場合

不動産を売却したり、老朽化した建物を解体したりする際には、所有者本人の同意が必須です。しかし、登記名義人が長年行方不明であるケースでは、物理的な管理も行き届かず、近隣トラブルの原因となることも少なくありません。不在者財産管理人が選任されれば、裁判所の許可を得た上で管理人が売却等の処分行為を行う道が開けます。

不在者財産管理人の選任申立てを行う手続きの流れ

手続きは、法律で定められた利害関係人が家庭裁判所に対して申し立てることで始まります。利害関係人には、他の共同相続人や債権者、あるいは不在者の財産について法律上の利益を有する者が含まれます。

管轄の家庭裁判所への申立て

申立て先は、不在者の従来の住所地または居所地を管轄する家庭裁判所です。申立書には、申立ての動機や不在者の状況を詳細に記載する必要があります。単に「連絡が取れない」というだけでなく、住民票の除票や戸籍の附票を取得し、所在が不明であることを客観的に証明する準備が重要です。

裁判所による審理と選任の告知

申立てが受理されると、裁判所書記官や裁判官による調査が行われます。親族への照会や、場合によっては書面による尋問が実施されることもあります。管理人が選任されると、その旨が公告され、選任された管理人(多くは弁護士や司法書士などの専門家)が財産の管理を開始します。

申立てに必要な書類と費用の目安

手続きをスムーズに進めるためには、正確な書類収集と予算の把握が欠かせません。特に費用面では、管理人の報酬に充てられる「予納金」が高額になるケースがあるため注意が必要です。

申立書と添付すべき証明書類

主な必要書類は以下の通りです。不在者の戸籍謄本や戸籍の附票は、所在不明であることを示すための基本資料となります。また、管理すべき財産の目録(不動産登記事項証明書や預貯金通帳の写しなど)も揃えなければなりません。利害関係を証明する書類として、親族関係がわかる戸籍一式も用意します。

裁判所に納める予納金の仕組み

不在者の財産が少なく、管理人の報酬をそこから捻出できないと判断された場合、申立人が「予納金」を裁判所に納める必要があります。金額は事案の複雑さによりますが、一般的に20万円から50万円程度、状況によってはそれ以上になることもあります。この費用は原則として返還されないため、申立て前に費用対効果を慎重に検討することが求められます。

不在者財産管理人が選任された後の不動産処分

管理人が選任されたからといって、すぐに不動産を自由に売却できるわけではありません。管理人の本来の職務は「保存行為」であり、現状を維持することが基本であるためです。

権限外行為許可の取得が必要

不在者の不動産を売却したり、遺産分割協議で具体的な配分を決定したりすることは「管理」の範囲を超える「処分行為」に該当します。これを行うには、家庭裁判所から「権限外行為許可」を得なければなりません。Honorsでは、こうした法的手続きを要する物件の買取や活用コンサルティングを行っており、複雑な権利関係の解消をサポートしています。

まとめ

不在者財産管理人の選任申立ては、行方不明者が絡む不動産トラブルを解決するための極めて有効な手段です。手続きには時間と費用がかかりますが、放置された空き家や共有持分を正常な状態に戻すためには避けて通れない場合もあります。専門的な知識が必要な場面も多いため、一人で悩まずに法務の専門家や、Honorsのような不動産再生のプロフェッショナルに相談することをお勧めします。適切な手続きを通じて、大切な財産の価値を守り、次世代へ繋げる準備を整えましょう。