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真正な登記名義の回復とは?登記原因の仕組みと手続きの進め方を解説
真正な登記名義の回復とは?登記原因の仕組みと手続きの進め方を解説
不動産の名義が実態と異なる状態になっている場合、正しい所有者に名義を戻すための手続きとして「真正な登記名義の回復」があります。これは一般的な「売買」や「贈与」とは異なり、登記の内容を真実の権利関係に合致させることを目的とした特殊な登記原因です。どのような場合にこの手法が用いられ、どのような注意点があるのか、不動産の権利調整に強みを持つHonorsが詳しく解説します。
目次
真正な登記名義の回復の定義と役割
真正な登記名義の回復とは、現在の登記名義人が真実の所有者ではない場合に、真実の所有者へ名義を移転するための登記原因です。通常、不動産の名義変更は「売買」「贈与」「相続」といった権利が移動した原因に基づいて行われます。しかし、過去の登記手続きに誤りがあったり、契約が無効であったりした場合、現在の名義を抹消するのではなく、直接真実の権利者へ名義を移すためにこの方法が選ばれます。
主な活用ケース
この登記原因が利用される場面は限定的です。主に以下のようなケースで活用を検討します。
登記原因が無効である場合
過去に行われた売買契約が公序良俗に反して無効であったり、詐欺や強迫によって取り消されたりした場合、不動産の所有権は当初の所有者に残ったままとなります。通常であれば現在の登記を抹消して元の状態に戻しますが、既に複数の名義変更が重なっている場合、手続きを簡略化するために現在の名義人から真実の所有者へ直接名義を戻すことがあります。
中間省略登記の代替手段としての利用
例えば、AさんからBさん、BさんからCさんへと不動産が転売されたものの、登記がAさんのまま止まっている場合があります。この時、Bさんへの登記を飛ばしてAさんからCさんへ直接名義を移すことは原則として認められません。しかし、判決を得るなど特定の条件下において、Cさんへの名義移転を「真正な登記名義の回復」を原因として行うことが実務上認められるケースがあります。
手続きに必要な書類と流れ
手続きは、現在の登記名義人と真実の所有者が共同で申請します。必要書類には、登記済証(権利証)または登記識別情報、印鑑証明書、住民票、そして登記原因証明情報が含まれます。登記原因証明情報には、なぜその名義移転が必要なのかという経緯を詳細に記さなければなりません。単なる合意のみでは受理されない可能性が高いため、専門家による精査が求められます。
費用と税務上の注意点
真正な登記名義の回復を利用する際、最も慎重に検討すべきはコストと税金です。
登録免許税の負担
この登記原因による登録免許税は、固定資産税評価額の2.0%です。相続を原因とする場合の0.4%に比べると非常に高く設定されています。名義を戻す目的であっても、税制上の優遇措置が適用されにくい点に注意が必要です。
贈与税・不動産取得税のリスク
税務署は「真正な登記名義の回復」という名目であっても、実態が「贈与」ではないかを厳しくチェックします。客観的に名義を回復すべき正当な理由が証明できない場合、多額の贈与税が課される恐れがあります。一方で、真実の所有権に基づいた回復であると認められれば、不動産取得税が非課税となる可能性もあります。手続き前に税理士や専門家への確認が欠かせません。
複雑な名義問題はHonorsへご相談ください
不動産の権利関係が実態と乖離している状態は、将来の売却や相続において大きな障壁となります。Honorsは、共有持分や複雑な権利関係が絡む不動産の解決を専門としています。真正な登記名義の回復を含め、お客様にとって最適な権利調整の形を提案し、円滑な不動産運用をサポートいたします。権利関係の整理でお困りの際は、ぜひHonorsの知見をご活用ください。
まとめ
真正な登記名義の回復は、不動産登記の正確性を保つための重要な制度です。ただし、登録免許税の負担が重いことや、税務上の認定リスクがあるため、安易に選択すべきではありません。まずは権利関係の実態を正確に把握し、法務・税務の両面から最善の手法を選択することが大切です。
