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不在者財産管理人の選任手続きと費用|行方不明の相続人がいる場合の不動産売却

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不在者財産管理人の選任手続きと費用|行方不明の相続人がいる場合の不動産売却

相続が発生した際、相続人の中に連絡が取れない方や行方不明の方が含まれていると、遺産分割協議を成立させることができません。所有者不明の土地や建物の処分、共有持分の整理といった場面で、手続きを前に進めるための法的手段として「不在者財産管理人」制度が存在します。本記事では、不在者財産管理人の役割から選任手続き、必要となる費用、不動産売却時の注意点について、専門的な知見に基づき解説します。Honorsでは、こうした所有者不明土地や困難な権利関係の整理をWeb活用と専門ネットワークで支援しております。

目次

不在者財産管理人の役割と選任が必要なケース

不在者財産管理人は、従来の住所や居所を去り、容易に戻る見込みのない者(不在者)に代わって、その財産を管理・保存する人物です。家庭裁判所によって選任され、不在者の利益を保護すると同時に、残された財産の適切な管理を目的とします。

不在者財産管理人とは何か

法律上、不在者が自ら財産管理を行えない状態にある場合、利害関係人等の申立てにより家庭裁判所が管理人を選びます。管理人は不在者の財産目録を作成し、裁判所の監督下で適切に維持管理を行う義務を負うものです。選任される人物は、不在者との利害関係がない親族や、弁護士・司法書士といった専門職が一般的といえます。

選任が必要となる具体的な場面

最も多い事例は、遺産分割協議です。相続人の一人が行方不明であれば協議は成立せず、不動産の名義変更や預貯金の解約ができません。また、空き家の取り壊しや土地の売却を行いたい場合に、共有持分を持つ人物と連絡が取れない際も、この制度が活用されます。放置された不動産は管理不全に陥りやすく、近隣トラブルの原因となるため、早急な対応が求められるでしょう。

選任手続きの流れと必要書類

不在者財産管理人の選任には、家庭裁判所への厳格な申立て手続きが必要です。単に「連絡が取れない」というだけでなく、不在であることを証明する客観的な資料が求められます。

申立権者と管轄の家庭裁判所

申立てを行うことができるのは、利害関係人(他の相続人、債権者、共有持分権者など)または検察官に限られます。管轄となる裁判所は、不在者の従来の住所地または居所地の家庭裁判所です。遠方の場合は郵送での対応も検討することになりますが、事前にWeb等で最新の管轄情報を確認しておくと円滑に進みます。

申立てに要する主な書類

主な必要書類は以下の通りです。不在者の戸籍謄本や附票だけでなく、不在の事実を証する資料(返送された手紙や、親族による陳述書など)が必要となる点に注意してください。

  • 申立書
  • 不在者の戸籍謄本・戸籍附票
  • 財産目録(不動産登記事項証明書、預貯金通帳の写しなど)
  • 利害関係を証する資料(親族関係がわかる戸籍謄本など)
  • 不在を証する資料

不在者財産管理人に係る費用と予納金の目安

手続きには印紙代や切手代のほかに「予納金」が発生します。これは管理人の報酬や事務費用に充てられるもので、不在者の財産が少ない場合に、申立人があらかじめ裁判所に納める金員です。金額は事案の複雑さによりますが、一般的に20万円から100万円程度となるケースが多く見られます。管理人が専門職(弁護士等)である場合、管理業務が長期にわたるほど費用負担は大きくなる傾向にあります。

不在者財産管理人による不動産売却と権限外行為許可

不在者財産管理人の本来の役割は「保存・管理」であり、不動産の売却は権限に含まれていません。そのため、遺産分割協議への参加や不動産の売却を行うには、家庭裁判所から「権限外行為許可」を得る必要があります。この許可を得るためには、売却価格が適正であることや、売却の必要性が高いことを示す資料を提出しなければなりません。売却後の代金は、不在者の持分相当額を管理人が保管し続けることになります。将来的に不在者が現れた際、あるいは失踪宣告がなされた際に、適切に引き継ぐための措置です。

Honorsによる所有者不明不動産の解消サポート

Honorsでは、行方不明者が関与する不動産の調査や権利整理を専門的に取り扱っております。不在者財産管理人の選任が必要なケースにおいても、実地調査による所在確認の試行や、提携する専門家と連携した手続きのサポートが可能です。所有者不明土地問題は時間が経つほど複雑化するため、初期段階での適切な状況判断が欠かせません。Webサイトからのお問い合わせを通じて、全国の不動産トラブルに対応しております。

まとめ

不在者財産管理人制度は、行方不明者がいるために停滞している財産管理や不動産取引を正常化するための強力な手段です。手続きには時間と費用を要しますが、放置された空き家や共有地の問題を解決するには避けて通れない工程といえます。まずは不在者の状況を整理し、必要な書類と費用を把握することから始めましょう。複雑な権利関係でお困りの際は、専門のノウハウを持つ組織へ相談することをお勧めします。