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時効取得の成立要件と手続きの進め方|土地トラブルを解決する知識

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時効取得の成立要件と手続きの進め方|土地トラブルを解決する知識

不動産を所有している、あるいは管理している中で「時効取得(じこうしゅとく)」という言葉を耳にすることがあります。これは、一定期間、他人の土地や建物を占有し続けることで、その所有権を取得できる法的な制度です。しかし、単に長く住んでいれば良いというわけではなく、民法で定められた厳しい要件を満たす必要があります。不動産の有効活用やトラブル解決を支援するhonorsでは、こうした権利関係が複雑な土地のご相談を数多く承っております。本記事では、時効取得の仕組みから成立要件、具体的な手続きの流れまでを詳しく解説します。

目次

時効取得とは?所有権が移転する仕組み

時効取得とは、民法第162条に規定されている制度です。他人の土地や建物であっても、一定の条件を満たして占有を続けた場合に、法律上の所有権が占有者に移ります。この制度の目的は、長期間継続している事実状態を尊重し、法律関係の安定を図ることにあります。また、権利の上に眠る者は保護しないという原則に基づき、真の所有者が長期間権利を行使しない場合に、その権利を喪失させる側面も持っています。

時効取得は、境界確定がなされていない古い土地や、相続が繰り返されて所有者が不明になっている土地において発生しやすい現象です。honorsでは、こうした複雑な権利関係が絡む不動産の調査やコンサルティングを行っていますが、時効取得の主張は周囲とのトラブルに発展するケースも多いため、正確な法的理解が欠かせません。

時効取得が成立するための5つの必須要件

時効取得が認められるためには、民法で定められた以下の要件をすべて満たしている必要があります。特に「占有の態様」が重要な焦点となります。

10年または20年の占有期間

時効取得に必要な期間は、占有を開始した時の状態によって異なります。他人の土地であることを知らず、かつ知らないことに過失がない(善意無過失)場合は「10年」、他人の土地であることを知っていた(悪意)、あるいは過失があった場合は「20年」の占有が必要です。この期間は、前の占有者の期間を承継して合算することも可能です。

所有の意思(自主占有)があること

時効取得で最も争点になりやすいのが「所有の意思」です。これは、自分が所有者として振る舞っている状態を指します。例えば、賃料を支払って借りている土地(他主占有)の場合、どれだけ長く住んでいても時効取得は成立しません。固定資産税を負担している、建物を建てて登記しているといった、客観的に見て所有者としての行動が伴っている必要があります。

平穏かつ公然と占有していること

占有の仕方が、強迫や暴力などを用いたものでなく(平穏)、隠れて占有するのではなく周囲からも分かる形(公然)で行われていることが条件です。通常、普通に生活をしている状態であれば、この要件は満たされることが一般的です。

他人の物を占有していること

当然ながら、占有の対象が「他人の物」であることが前提です。ただし、自分の土地だと思い込んで占有していた場合でも、実際には他人の土地であれば、この要件に合致することになります。

善意無過失の判断基準(10年の場合)

10年での時効取得を目指す場合、占有開始時に「自分の土地だと信じており、そう信じるに足りる正当な理由があること」が求められます。登記簿を確認せずに思い込んでいた場合は過失ありとみなされることが多く、ハードルは非常に高いと言えます。

時効の中断と更新を防ぐ方法

土地の所有者側からすれば、知らないうちに時効取得をされては困ります。これを防ぐために「時効の更新(旧:中断)」という仕組みがあります。時効期間が満了する前に、裁判上の請求を行ったり、相手方に承認をさせたりすることで、それまでの進行期間をゼロに戻すことができます。honorsでは、こうした土地管理のトラブルを防ぐための適切なアドバイスを提供しています。

時効取得の手続きと登記の重要性

要件を満たし、時効が完成しただけでは、自動的に不動産登記上の名義が変わるわけではありません。「時効の援用(えんよう)」という意思表示を行う必要があります。通常、内容証明郵便等で現在の所有者に通知を行い、その後に移転登記の手続きを進めます。相手方が協力しない場合は、裁判所に訴えを起こして確定判決を得る必要があります。登記を行わない間に、第三者に土地が売却されて登記されてしまうと、その第三者に対して時効取得を主張できなくなるリスクがあるため、迅速な対応が求められます。

honorsが提案する土地トラブルの解決策

時効取得の相談は、境界トラブルや再建築不可物件の整理において頻繁に発生します。honorsでは、こうした複雑な権利関係が残る不動産の再生を得意としています。時効取得を主張したい場合、あるいは逆に主張されて困っている場合、専門的な見地から土地の市場価値を算出し、円満な解決や売却のサポートを行います。土地の境界が曖昧なままだと将来的な相続でさらなる負担となるため、早めの現状把握をおすすめしています。

まとめ

時効取得は、長期間の占有という事実を権利に変える強力な制度です。しかし、成立には「所有の意思」や「期間」といった厳しいハードルがあり、法的な裏付けが必要です。土地の所有権や境界に不安がある場合は、放置せずに専門家に相談することが、資産を守る第一歩となります。honorsでは、お客様が抱える不動産の悩みに寄り添い、最適な解決策をご提案いたします。

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