お知らせNEWS
未登記建物を放置するリスクと解消方法|不動産鑑定の視点で見る登記の重要性
未登記建物を放置するリスクと解消方法|不動産鑑定の視点で見る登記の重要性
親から相続した古い実家や、長年住み続けている自宅が増築されていた場合、その建物が「未登記」である可能性は少なくありません。未登記建物とは、不動産登記簿に登録されていない建物を指します。登記は不動産の身分証明書のような役割を果たすため、登記がない状態では法的な権利関係が不安定になり、将来的な売却や融資において大きな障害となります。本記事では、未登記建物を放置するリスクや解消するための手続き、そして不動産鑑定評価を専門とするhonorsの視点から、適切な管理方法を解説します。
目次
未登記建物とはどのような状態か
未登記建物とは、不動産登記法に基づき不動産登記簿へ登録されていない建物の総称です。建物が完成した際には、本来であれば1か月以内に「表題登記」を行う義務がありますが、何らかの事情でこの手続きが漏れている状態を指します。
表題登記がされていないケース
建物全体の登記が全く存在しない状態です。特に古い建物や、住宅ローンを利用せずに現金で建築した物件に多く見られます。法務局に図面や所有権の証明資料が提出されていないため、公的には「存在しない建物」として扱われます。
増改築部分が未反映のケース
既存の建物に一部を継ぎ足して増築した場合、その増築部分について「表題部変更登記」が必要です。この手続きを怠ると、登記簿上の床面積と実際の面積が一致せず、実態は未登記建物を含んでいると判断されます。
未登記建物を放置し続ける5つのリスク
未登記のまま放置することは、所有者にとって多くの不利益をもたらします。主なリスクを5つの項目に整理しました。
売却や担保提供が困難になる
不動産売却において、買主が金融機関から融資を受ける際、対象の建物が登記されていることは必須条件です。銀行は未登記の物件に対して抵当権を設定できないため、ローン審査が通りません。結果として、買い手が見つかりにくくなり、相場よりも大幅に低い価格で売却せざるを得ない状況に陥ります。
所有権を第三者に主張できない
登記は権利の対抗要件です。万が一、悪意のある第三者が勝手に自分名義で登記を行ったり、二重売買が発生したりした場合、登記がない本来の所有者は自分の権利を法的に証明することが極めて難しくなります。
過料の対象となる可能性がある
不動産登記法第164条では、建物の新築から1か月以内に表題登記を申請しなかった場合、10万円以下の過料に処する旨が規定されています。実際に適用されるケースは稀ですが、法的な義務違反である事実に変わりはありません。
相続トラブルの火種になる
未登記建物が残されたまま相続が発生すると、遺産分割協議において「誰がどの建物を引き継ぐのか」が不明確になります。固定資産税の課税台帳には記載があっても、登記がないために正確な評価額の算出が難しく、公平な遺産分割の妨げとなります。
火災保険の加入や保険金の受領に影響する
火災保険の加入時には、建物の構造や面積を確認するために登記情報の提出を求められる場合があります。未登記の状態では正しい保険価額の設定ができず、万が一の際に十分な保険金が支払われない、あるいは契約自体が拒否される懸念があります。
未登記建物の解消に向けた手続きの流れ
未登記状態を解消するには、専門家である土地家屋調査士や司法書士への依頼が必要です。
建物の表題登記を行う
土地家屋調査士が現地を調査し、図面を作成した上で法務局へ表題登記を申請します。これにより、建物の所在、構造、床面積が登記簿に記載されます。
所有権保存登記を行う
表題登記の完了後、司法書士を通じて「誰が所有者か」を記載する所有権保存登記を行います。このステップを経て、初めて権利の保全が可能となります。
honorsによる不動産価値の適正化
未登記建物を抱える不動産の扱いは、一般的な土地よりも複雑です。特に相続や親族間売買において、適正な時価を把握することは将来のトラブル回避に直結します。不動産鑑定評価のスペシャリストであるhonorsでは、登記の有無にかかわらず、物件の個別性を精緻に分析し、客観的な価値を算出します。未登記部分を含めた正確な資産価値を把握したい方は、Webサイトの問い合わせフォームからぜひご相談ください。
まとめ
未登記建物は、所有しているだけでは大きな問題になりにくいものの、売却、相続、融資といった不動産の転換点において決定的なリスクとなります。登記手続きには相応の時間と費用がかかりますが、将来の資産価値を守るためには不可欠な投資です。現状の物件が未登記であるか不安な場合は、まずは専門家へ相談し、早期に解消することをお勧めします。
関連記事
- 不動産鑑定評価サービスの詳細 – honorsが提供する専門性の高い鑑定評価について。
- 相続税対策と不動産評価の役割 – 複雑な権利関係がある不動産の相続における注意点。
- 不動産評価額の算出方法とポイント – 登記状況が評価に与える影響についての解説。
