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経営者の退職金で相続税を抑える仕組み|士業が解説する節税メリットと注意点
経営者の退職金で相続税を抑える仕組み|士業が解説する節税メリットと注意点
オーナー経営者にとって、長年築き上げてきた事業を次世代に引き継ぐ際、避けて通れないのが相続税の問題です。資産の多くが自社株や不動産といった「換金しにくい資産」に偏っている場合、納税資金の確保が困難になるケースも少なくありません。そこで注目したいのが、役員退職金を活用した相続税対策です。退職金は経営者自身の老後資金になるだけでなく、適切に設計することで、相続税の課税対象を減らし、スムーズな資産承継を可能にします。本記事では、税務の専門家である士業の視点から、退職金を活用した節税の仕組みと、失敗しないためのポイントを詳しく解説します。
目次
相続税対策における退職金の重要性
経営者の資産承継において、退職金は非常に強力なツールとなります。なぜなら、退職金は「受け取るタイミング」と「受け取る名目」によって、税制上の優遇措置が大きく異なるからです。特に、現金を直接相続する場合と比較すると、その差は歴然です。
死亡退職金の非課税枠とは
経営者が現役中に亡くなった際、遺族に支払われる「死亡退職金」には、相続税の非課税枠が設けられています。具体的には「500万円 × 法定相続人の数」という計算式で求められた金額までは、相続税がかかりません。例えば、配偶者と子供2人が相続人である場合、1,500万円までの退職金は無税で遺族が受け取ることができます。これは、預貯金として相続する場合にはない、退職金特有のメリットです。
生前退職による自社株評価の引き下げ効果
生前に退職金を支払い、経営権を後継者に譲るケースも有効です。多額の退職金を会社が支払うと、その年度の利益が圧縮され、純資産額が減少します。非上場企業の株式評価額は、会社の利益や純資産に連動するため、退職金の支払いによって自社株の評価を一時的に下げることが可能です。このタイミングで株式を贈与または譲渡することで、後継者の税負担を大幅に抑えながら事業承継を進めることができます。
役員退職金を活用する3つの税務メリット
退職金の活用は、相続税だけでなく、法人税や所得税といった複数の税目においてメリットをもたらします。この「トリプル節税」の効果を理解することが、賢い資産防衛の第一歩です。
法人税の節税効果
役員退職金は、適正な金額であれば全額を「損金」として計上できます。これにより、会社の利益を圧縮し、法人税の負担を軽減することが可能です。役員報酬として毎月多額を支払うよりも、退職時にまとめて支払う方が、長期的なタックスプランニングとして機能しやすくなります。
所得税の負担軽減
退職金を受け取る個人側にも大きなメリットがあります。退職所得は、他の所得と合算せずに計算する「分離課税」が適用されるだけでなく、「退職所得控除」という大きな控除枠が使えます。さらに、控除後の金額を2分の1にしてから税率を掛ける仕組みになっているため、通常の給与やボーナスに比べて所得税・住民税が極めて低く抑えられます。手残りの現金を最大化できるため、老後資金や相続対策の原資として非常に効率的です。
納税資金の確保と資産移転
相続が発生した際、最も困るのが「納税のための現金がない」という事態です。自社株や不動産を相続しても、それらをすぐに現金化するのは困難です。あらかじめ退職金として個人に現金を移転しておくことで、遺族は相続税の納税資金をスムーズに準備できます。また、生命保険などを活用して退職金の準備を行っておけば、会社のキャッシュフローを圧迫せずに資産移転を実現できます。
失敗しないための士業選びと適正額の算出
退職金を活用した対策はメリットが大きい反面、税務署からのチェックが厳しい項目でもあります。単に「節税したいから」という理由で高額すぎる退職金を支給すると、不当に高額であるとして損金算入を否認されるリスクがあります。
税理士法人Honorsが提供する専門的な視点
株式会社Honors(税理士法人Honors)では、単なる税務申告にとどまらず、経営者のライフプランに基づいたトータルな資産戦略を提案しています。退職金の設計においては、会社の財務状況、今後の事業計画、そして経営者ご自身の相続発生時のシミュレーションを統合して考える必要があります。士業としての高度な専門知識を活用し、法的に妥当でありながら、最大限の節税効果が得られるバランスを見極めます。
税務署に否認されないための根拠作り
「適正な退職金」の算出には、功績倍率法などの一般的に認められた計算手法を用いることが重要です。また、役員退職金規程の整備や、株主総会での決議プロセスの記録など、形式面での備えも欠かせません。こうした細かな実務対応を網羅することで、税務調査が入った際にも自信を持って根拠を説明できる体制を整えることができます。
退職金活用を成功させるための具体的なステップ
退職金による相続税対策を成功させるには、早期の準備が必要です。まずは現在の自社株の評価額と、将来予想される相続税額を把握しましょう。その上で、以下のステップで進めるのが一般的です。
- 役員退職金規程の見直し・作成
- 退職金の支払い原資(生命保険や積立など)の確保
- 勇退時期の検討と自社株評価引き下げのシミュレーション
- 後継者への株式承継スケジュールの策定
これらのプロセスを経営者一人で進めるのは、多大な労力と専門的リスクを伴います。相続税と事業承継の両面に精通した士業をパートナーに選ぶことが、結果として最も確実で大きな利益につながります。
まとめ
退職金は、経営者が長年の努力の成果として受け取る正当な報酬であると同時に、相続税対策の切り札でもあります。死亡退職金の非課税枠の活用、生前退職による自社株評価の低減、そして所得税の優遇措置を組み合わせることで、大切な資産を守りながら次世代へつなぐことができます。税理士法人Honorsでは、経営者の皆様が安心してリタイアを迎え、円滑な事業承継を実現できるよう、オーダーメイドの解決策をご提案しています。退職金や相続に関する不安がある方は、ぜひ一度ご相談ください。
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