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士業が名誉毀損で訴えるべき基準とは?ネットの誹謗中傷への対処法とリスクを解説
士業が名誉毀損で訴えるべき基準とは?ネットの誹謗中傷への対処法とリスクを解説
弁護士や税理士、公認会計士といった士業の方々は、個人の信用がそのまま仕事の獲得に直結する職業です。しかし昨今、Googleマップの口コミやSNS、匿名掲示板において、事実無根の批判や悪質な誹謗中傷に晒されるケースが急増しています。「名誉毀損で訴える」と考えても、実際に裁判を起こすには多大な労力と費用、そして時間がかかります。本記事では、士業の方が名誉毀損で訴える際の判断基準や具体的な手続き、訴訟以外の解決策について、専門的な視点から詳しく解説します。
目次
- 士業に対する名誉毀損の現状と主な被害事例
- 名誉毀損で訴えるために必要な法的要件
- 誹謗中傷した相手を特定して訴えるまでの流れ
- 士業が訴訟を選択する際のリスクと注意点
- 訴える前に検討したい「非対立的」な解決策
- まとめ:信頼を守るための最適なリスクマネジメント
士業に対する名誉毀損の現状と主な被害事例
士業の先生方は、クライアントの重要な課題を解決する立場にあります。その性質上、時には依頼者の期待に沿えない結果となったり、相手方から逆恨みを買ったりすることがあります。インターネットの普及により、そうした不満が容易に「誹謗中傷」として公開されるようになりました。
Googleマップ等の口コミサイトでの悪評
現在、最も被害が多いのはGoogleマップのビジネスプロフィールに対する投稿です。「対応が最悪だった」「知識が乏しい」「高い報酬を要求された」といった書き込みは、事務所名で検索した際に目立つため、新規の問い合わせ減少に直結します。たとえ一度も面談したことがない人物による嫌がらせであっても、プラットフォーム側が即座に削除に応じるケースは稀です。
SNSや匿名掲示板での人格否定
X(旧Twitter)や2ちゃんねる等の掲示板では、業務内容だけでなく、士業個人の人格を否定するような書き込みが散見されます。特定の事案に対する処理について「無能」「詐欺師」といった強い言葉が使われることがあり、これらは明らかに社会的評価を低下させる要因となります。
名誉毀損で訴えるために必要な法的要件
法律上、名誉毀損が成立するためには、一定の要件を満たす必要があります。単に「不快なことを書かれた」だけでは、法的責任を追及することは困難です。
「公然と」事実を摘示しているか
「公然と」とは、不特定多数の人が閲覧できる状態を指します。インターネット上の投稿は基本的にこの要件を満たしますが、鍵付きのアカウントや少人数のグループ内での発言などは、名誉毀損として認められない場合があります。
社会的評価を低下させる内容か
書き込まれた内容が、一般人の視点から見て「その人の社会的な評価を下げるもの」である必要があります。士業であれば「資格を持っていないのに業務を行っている」「横領している」といった具体的な事実の摘示、あるいは「仕事が遅い」といった評価も、文脈によっては該当する可能性があります。
公共性・公益性・真実性による阻却事由
名誉毀損にあたる内容であっても、以下の3つの条件をすべて満たす場合は、違法性が否定されます。これを「真実性の証明」と呼びます。
1. 公共の利害に関する事実であること
2. 目的が専ら公益を図るものであること
3. 摘示した事実が真実である(または真実と信じるに足りる相当な理由がある)こと
士業の業務は公共性が高いため、正当な批判であれば名誉毀損には問われないという側面があります。
誹謗中傷した相手を特定して訴えるまでの流れ
匿名の相手を訴えるには、まず「誰が書いたか」を特定するプロセスが必要です。2022年施行の改正プロバイダ責任制限法により、手続きは以前より簡略化されましたが、依然として専門的な対応が求められます。
1. 証拠の保存(スクリーンショット等)
最初に行うべきは、証拠の確保です。URL、投稿日時、投稿内容が明確にわかる形でスクリーンショットを保存します。投稿が削除されると特定が非常に困難になるため、迅速な対応が不可欠です。
2. 発信者情報開示請求の申し立て
サイト管理者(コンテンツプロバイダ)に対して、投稿者のIPアドレスなどの情報開示を求めます。管理者が拒否した場合は、裁判所を通じて「発信者情報開示命令」を申し立てます。その後、判明したIPアドレスを元に、回線契約者(経由プロバイダ)に対して氏名や住所の開示を請求します。
3. 損害賠償請求(民事訴訟)または刑事告訴
相手が特定できたら、ようやく具体的な訴追が可能になります。精神的苦痛に対する慰謝料や、特定に要した調査費用の支払いを求める民事訴訟、あるいは警察に告訴状を提出して処罰を求める刑事告訴を選択します。
士業が訴訟を選択する際のリスクと注意点
「訴える」ことは権利ですが、士業という立場上、慎重に検討すべきリスクも存在します。
高額な弁護士費用と調査費用
発信者特定から訴訟終結までには、多額の費用がかかります。裁判で認められる賠償額(慰謝料)は、多くの場合、かかった経費を下回る「費用倒れ」になる傾向があります。金銭的な回収よりも、相手を制裁することや再発防止を目的とする姿勢が求められます。
さらなる炎上(ストライサンド効果)の懸念
訴訟を起こしたことが公になると、SNSなどで「批判に耐えられない事務所だ」「強硬な手段に出る弁護士だ」といった誤解を招き、逆効果となるリスクがあります。不都合な情報を消そうとして、かえって世間の注目を集めてしまう現象には注意を払う必要があります。
訴える前に検討したい「非対立的」な解決策
法的手段は最終手段です。その前にできる対策として、専門のレピュテーションマネジメントサービスの活用が挙げられます。株式会社Honors(オーナーズ)では、士業の皆様のブランド価値を守るための「投稿監視」や「風評被害対策」を提供しています。裁判のような対立構造を作らず、Web上の検索結果を浄化することで、実利的な解決を目指すことが可能です。独自のノウハウにより、不適切な投稿の削除依頼を円滑に進めたり、ポジティブな情報を発信して悪評を目立たなくさせる手法が効果を発揮します。
まとめ:信頼を守るための最適なリスクマネジメント
士業にとって、Web上の名誉毀損は無視できない死活問題です。しかし、すべてを訴訟で解決しようとするのは、時間的・経済的な損失が大きい場合もあります。事実関係を整理し、法的な「訴える」選択肢と、専門業者による「沈静化」の選択肢をバランスよく組み合わせることが、事務所の信頼を守るための最善策といえるでしょう。まずは現在の被害状況を客観的に把握し、適切なステップを検討してください。
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