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士業事務所が取り組むべきマタハラ対策|リスク管理と働きやすい環境づくりの実務
士業事務所が取り組むべきマタハラ対策|リスク管理と働きやすい環境づくりの実務
近年、職場におけるハラスメント対策の重要性が高まっています。なかでも「マタハラ(マタニティハラスメント)」は、法改正による防止措置が義務化されたこともあり、経営者にとって無視できない課題となりました。少人数で運営されることが多い士業事務所において、職員の妊娠や出産、育児に伴う欠員や業務負荷の増大は、時にマタハラを誘発する要因となり得ます。本記事では、士業事務所におけるマタハラの現状とリスク、そして具体的な対策について解説します。
目次
- マタハラ(マタニティハラスメント)の定義と士業事務所の現状
- 士業事務所でマタハラが発生しやすい背景
- マタハラを放置することで生じる事務所経営のリスク
- 士業事務所が実施すべき具体的なマタハラ対策
- マタハラ対策の鍵は「業務効率化」と「アウトソーシング」
- まとめ
マタハラ(マタニティハラスメント)の定義と士業事務所の現状
マタハラとは、働く女性が妊娠、出産、育児を理由に、解雇や雇い止め、減給、降格などの不利益な扱いを受けたり、言葉や態度による嫌がらせを受けたりすることを指します。これは男女雇用機会均等法や育児・介護休業法で禁止されており、事業主にはこれらの行為を防止するための措置を講じる義務があります。
弁護士、税理士、社会保険労務士といった士業事務所は、専門的なスキルを持つ職員が少人数で業務を分担しているケースが目立ちます。そのため、一人の職員が産休や育児休業に入る際、周囲の職員にかかる負担が顕在化しやすく、不満の声がハラスメントに発展してしまう懸念があります。
士業事務所でマタハラが発生しやすい背景
なぜ、高い法令遵守意識が求められる士業事務所においてマタハラが懸念されるのでしょうか。その大きな理由の一つに、業務の「属人化」が挙げられます。士業の業務は個々の専門知識に依存する部分が大きく、特定の担当者しか把握していない案件が存在しがちです。担当者が不在となることへの不安や、代替要員の確保が難しい現状が、周囲の心理的な余裕を奪ってしまうのです。
また、厳しい納期や繁忙期の存在も要因となります。確定申告や労働保険の年度更新といった時期に重なる場合、周囲の職員が「この忙しい時期に」とネガティブな感情を抱いてしまうことが、マタハラ的な発言や態度につながるケースがあります。
マタハラを放置することで生じる事務所経営のリスク
マタハラ問題を軽視し、適切な対応を怠ることは事務所経営に致命的なダメージを与えかねません。まず法的リスクとして、損害賠償請求の対象となる可能性があります。法令違反が認められれば、行政指導を受けたり、悪質な場合には事務所名が公表されたりすることもあり、社会的信用の失墜を免れません。
さらに深刻なのが、人材の流出です。ハラスメントが横行する職場環境では、当事者だけでなく周囲の職員もモチベーションを低下させ、離職を検討するようになります。信頼が不可欠な士業にとって、職員の相次ぐ離職は顧客対応の質を低下させ、ひいては顧客離れを招く恐れがあります。
士業事務所が実施すべき具体的なマタハラ対策
事務所を守り、職員が安心して働ける環境を作るためには、組織的な取り組みが必要です。
就業規則の整備と方針の明確化
まずは、事務所としてハラスメントを許さないという姿勢を明確に示すことが重要です。就業規則にハラスメント防止規定を盛り込み、どのような行為がマタハラに該当するのか、違反した場合にはどのような処分があるのかを明文化します。所長が自ら「妊娠や育児をしながら働く職員をサポートする」とメッセージを発信することで、職場の意識改革を促せます。
相談窓口の設置と適切な運用
職員が悩みを感じた際、早期に相談できる窓口を設置しましょう。小規模な事務所で内部に設けるのが難しい場合は、外部の専門家やサービスを活用するのも一つの手です。相談者のプライバシーを厳守し、相談したことによって不利益な扱いを受けないことを周知徹底することで、問題の長期化や深刻化を防ぐことができます。
業務の属人化を排除し体制を整える
マタハラの根本的な原因となる「業務負担の偏り」を解消するには、業務プロセスの見直しが不可欠です。マニュアルの整備や情報共有システムの導入により、誰が不在でも業務をカバーできる体制を構築します。これにより、周囲の職員の負担感を軽減し、心に余裕を持ってサポートし合える環境が整います。
マタハラ対策の鍵は「業務効率化」と「アウトソーシング」
多くの士業事務所にとって、最大の問題は「対策の必要性は分かっていても、人手不足で業務を回すのが精一杯」という点にあります。この課題を解決するために有効なのが、ノンコア業務のアウトソーシングです。
株式会社Honorsでは、社会保険労務士事務所をはじめとした士業の皆様を対象に、BPO(ビジネス・プロセス・アウトソーシング)サービスを提供しています。事務作業やルーチンワークを外部に委託することで、所内のリソースに余裕が生まれ、職員の休暇取得や復職をスムーズに受け入れられる体制を構築できます。業務効率化が進めば、不必要な残業が減り、事務所全体の働きやすさが向上するため、結果としてマタハラの発生しにくい健全な組織運営が可能となります。
まとめ
マタハラ対策は、単なる法令遵守にとどまらず、士業事務所の存続に関わる重要な経営戦略です。職員がライフステージの変化にかかわらず活躍できる環境を整えることは、優秀な人材の定着と事務所の成長に直結します。属人化した業務の見直しや、アウトソーシングによる業務負担の軽減を検討し、風通しの良い職場づくりを今から始めてみてはいかがでしょうか。
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