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公務員から行政書士へ。特認制度の仕組みと資格取得の条件を詳しく解説

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公務員から行政書士へ。特認制度の仕組みと資格取得の条件を詳しく解説

行政書士という職業は、街の法律家として幅広い業務を担います。通常、この資格を得るには難易度の高い国家試験に合格しなければなりませんが、公務員として一定期間勤務した方には「特認制度」という道が用意されています。試験を受けることなく行政書士資格を取得できるこの制度は、長年の行政経験を活かしてセカンドキャリアを築きたい方にとって非常に有益な選択肢です。本記事では、特認制度の具体的な条件や手続きの流れ、公務員経験者が行政書士として活動するメリットについて分かりやすく解説します。

目次

行政書士の特認制度とは

行政書士の資格取得には、大きく分けて「試験合格」「弁護士・弁理士・公認会計士・税理士の資格保有」「公務員としての職歴」の3パターンがあります。このうち、公務員の職歴によって資格を得る仕組みが特認制度です。

試験免除で資格が付与される法的根拠

行政書士法第2条第6号には、国または地方公共団体の公務員として行政事務に従事した期間が通算して20年(中卒者の場合は17年)以上になる者は、行政書士の資格を有すると定められています。これは、長年行政の現場で書類作成や審査業務に携わってきた経験が、行政書士試験に合格したのと同等以上の専門性を有すると認められているためです。単なる優遇措置ではなく、実務経験に基づいた正当な資格付与と言えます。

特認制度を利用するための条件

特認制度を利用するには、単に公務員であれば良いというわけではありません。従事した業務内容や期間について、厳格な基準が設けられています。

必要とされる勤務期間の内訳

一般的には、高校卒業以上の学歴を持つ方の場合は「20年以上」の勤務が必要です。一方で、中学卒業の方の場合は「17年以上」とされています。この期間は複数の自治体や官公庁に勤務していた場合でも、通算して計算することが可能です。ただし、休職期間や外郭団体への出向期間については、行政事務に従事していたとみなされるか個別の確認が必要になる場合があります。事前に自身の職歴を正確に把握しておくことが大切です。

対象となる公務員の種類

国家公務員、地方公務員ともに制度の対象となります。警察官や消防官、自衛官といった職種の方も、行政事務に従事していた期間が条件を満たせば資格取得が可能です。ただし、技能労務職などの特定の職種においては、行政事務の範囲に含まれないと判断されるケースもあるため、自身の従事した業務が「行政事務」に該当するかどうか、各都道府県の行政書士会へ相談することをお勧めします。

登録手続きの流れと必要書類

資格を有しているだけでは行政書士として活動することはできません。実際に業務を行うには、日本行政書士会連合会への登録手続きが必要です。

職歴証明書の重要性

登録にあたって最も重要な書類が、勤務先の発行する「職歴証明書(または在職証明書)」です。この書類によって、法に定められた期間、確かに行政事務に従事していたことを証明します。退職後に遠方の自治体へ書類請求を行うのは手間がかかるため、退職時のタイミングで必要な年数分の証明を準備しておくとスムーズです。その他、履歴書や身分証明書、顔写真などの必要書類を揃えて、事務所を設置する地域の行政書士会に提出します。

元公務員が行政書士として働く強み

試験合格者と比較しても、元公務員の方には実務面で大きなアドバンテージがあります。その経験は、独立開業後の強力な武器となります。

行政実務への深い理解

行政書士の主な仕事は、官公庁に提出する書類の作成や許認可の申請代行です。公務員として「書類を受け取る側」「審査する側」にいた経験があれば、どのような記載が求められ、どこに注意すべきかを熟知しています。行政内部の論理や意思決定のプロセスを理解しているため、難易度の高い案件でも円滑に交渉を進められる可能性が高まります。

相談者からの高い信頼性

「元公務員」という経歴は、クライアントにとって非常に大きな安心材料となります。公的な機関で長年勤め上げたという実績は、誠実さや正確性を求める行政書士業務において、何物にも代えがたいブランドになります。特に地域に密着した業務を行う際、自治体での人脈や知識が活きる場面は少なくありません。

特認制度を活用する際の注意点

特認制度で資格を得る場合、試験勉強を通じた法的知識の体系的な学習機会が不足しがちという側面があります。行政書士の業務範囲は極めて広範であり、現職時代に扱っていなかった分野(相続、建設業許可、入管業務など)については、自ら積極的に学ぶ姿勢が不可欠です。また、公務員時代とは異なり、個人事業主として営業活動や経営管理も行わなければなりません。資格取得はあくまでスタートラインであり、実務知識の習得とビジネス感覚の醸成を並行して進めることが成功の鍵となります。

まとめ

行政書士の特認制度は、公務員として社会に貢献してきた方々に与えられた正当な権利です。20年以上の行政経験は、行政書士として活躍するための強固な土台となります。試験免除というメリットを活かしつつ、新たな専門知識を吸収していくことで、定年後のセカンドキャリアや早期退職後の独立を成功させる道が開けます。自身の歩んできたキャリアを、次は「街の法律家」として地域の方々のために活かしてみてはいかがでしょうか。

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