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税効果会計の仕組みとは?初心者でもわかる基本の解説と実務のポイント
税効果会計の仕組みとは?初心者でもわかる基本の解説と実務のポイント
企業の決算書を作成する際、会計上の利益と税務上の所得には差が生じることが一般的です。この差異を適切に調整し、税引前当期純利益と法人税等の費用を合理的に対応させるための手続きが「税効果会計」です。本記事では、税効果会計がなぜ必要なのか、その仕組みや主要な概念である繰延税金資産について、株式会社オナーズの視点を交えてわかりやすく解説します。
目次
税効果会計が必要な理由と目的
税効果会計の主な目的は、会計上の利益と税務上の所得の計算基準の違いを調整することにあります。会計は「企業の経営成績を正しく示すこと」を目的とするのに対し、税務は「公平な課税」を目的としています。例えば、賞与引当金や減価償却費の超過分などは、会計上は費用として計上されますが、税務上は一定の制限を超えると損金として認められない場合があります。このような認識時期のズレを調整しないと、税引前当期純利益に対して税金費用が過大または過少に見えてしまい、投資家が正確な判断を下せなくなる恐れがあります。日本の会計基準においても、企業会計審議会が公表する「税効果会計に係る会計基準」に基づき、適切な期間帰属が求められています(出典:金融庁)。
一時差異の仕組み:将来減算一時差異と将来加算一時差異
税効果会計の対象となるのは「一時差異」と呼ばれる、時間の経過とともに解消される差異です。一時差異には大きく分けて2つの種類があります。1つ目は「将来減算一時差異」です。これは、現時点では税務上の損金になりませんが、将来的に損金として認められるもので、繰延税金資産として計上されます。2つ目は「将来加算一時差異」です。こちらは将来的に税務上の益金に算入されるもので、繰延税金負債として計上されます。国税庁の規定によれば、法人税の計算は確定した決算に基づき行われますが、会計上の見積もりと税務上の損金算入時期が異なることが、これらの差異を生む要因となります(出典:国税庁)。
実務における繰延税金資産の回収可能性
実務上で非常に重要な判断基準となるのが、繰延税金資産の「回収可能性」です。繰延税金資産は、将来の税金を軽減する効果があるからこそ資産として計上されます。そのため、将来的に十分な課税所得が発生する見込みがない場合、資産としての計上は認められません。この判断は、企業の将来の収益力や税務計画に基づいて慎重に行われる必要があります。特に連結会計においては、グループ全体での利益状況を把握することが不可欠です。株式会社オナーズでは、複雑な連結会計や税効果会計の運用を支援するコンサルティングを提供しており、企業の適正な財務諸表作成をサポートしています。
まとめ
税効果会計は、会計と税務のギャップを埋め、企業の財務状態を正確に把握するために欠かせない仕組みです。一時差異の理解や繰延税金資産の回収可能性の判断など、専門的な知識が求められる場面も多くあります。適切な税効果会計の適用は、企業の信頼性を高める第一歩となります。自社での対応が困難な場合や、より高度な連結決算への対応が必要な場合は、専門家の知見を活用することも検討しましょう。
