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LLP(有限責任事業組合)の3つの特徴とは?メリット・デメリットと株式会社との違いを解説
LLP(有限責任事業組合)の3つの特徴とは?メリット・デメリットと株式会社との違いを解説
共同で新規事業を立ち上げる際や、専門家同士で連携してプロジェクトを推進する際、選択肢として浮上するのが「LLP(有限責任事業組合)」です。LLPは、株式会社や合同会社とは異なる法的な性質を持ち、特定の条件下では非常に強力なメリットを発揮します。本記事では、株式会社オナーズがLLPの基本定義、主な3つの特徴、そしてメリット・デメリットについて、公的機関のデータを交えて詳しく解説します。
目次
LLP(有限責任事業組合)とは?法的根拠と定義
LLP(Limited Liability Partnership)は、日本語で「有限責任事業組合」と称される事業体です。日本では2005年8月に施行された「有限責任事業組合契約に関する法律」に基づいて導入されました。LLPは「法人」ではなく、あくまで組合員同士の契約によって成り立つ「組合」という位置づけです。経済産業省の定義によれば、個人や企業が共同で出資し、それぞれの強みを活かして事業を行うための枠組みとして設計されています(出典:経済産業省)。
LLPが持つ3つの大きな特徴
LLPには、他の法人格にはない独自の3つの特徴があります。1つ目は「有限責任」です。組合員は出資額を限度として責任を負えばよいため、事業で損失が出た場合でも、出資額を超えて個人の資産を充当する必要がありません。2つ目は「内部自治の原則」です。株式会社のように出資比率に応じた議決権や利益配分が強制されず、組合員全員の合意によって、貢献度に応じた自由な損益分配や意思決定が可能です。3つ目は「構成員課税(パススルー課税)」です。LLP自体には法人税が課されず、利益を分配した段階で各組合員の所得として所得税や法人税が課される仕組みです。これにより、事業体と個人(法人)での二重課税を回避できるのが大きな特徴です。
LLPを活用するメリットとデメリット
LLPの最大のメリットは、高度な専門性を持つ個人や法人が、互いのスキルを柔軟に組み合わせられる点にあります。例えば、特定の研究開発プロジェクトにおいて、技術提供者と資金提供者が対等な立場で利益を分け合うといった運用が可能です。また、利益だけでなく損失もパススルーされるため、他の事業所得と損益通算ができる場合もあります。一方のデメリットは、法人格を持たないことです。LLP名義での契約が一部制限される場合があるほか、株式会社のように株式を発行して外部から大規模な資金調達を行うことはできません。また、組合員のうち最低一人は日本居住者である必要があるなど、設立要件にも注意が必要です。
株式会社や合同会社(LLC)との違い
よく比較される合同会社(LLC)との最大の違いは、法人格の有無と課税方式です。合同会社は法人格を持ち、法人税の対象となりますが、LLPは法人格がなくパススルー課税が適用されます。株式会社との比較では、意思決定の速度が挙げられます。株式会社は取締役会などの法定の手続きが必要ですが、LLPは組合契約に基づき迅速に運営ルールを変更できます。このように、LLPは永続的な組織運営よりも、特定のプロジェクトや共同事業の立ち上げに適した形態といえます。株式会社オナーズでは、こうした事業形態の選択から財務戦略の策定まで、多角的な支援を提供しています。
まとめ
LLP(有限責任事業組合)は、有限責任、内部自治、パススルー課税という3つのメリットを兼ね備えた柔軟な事業形態です。産学連携、専門家同士の協業、JV(ジョイントベンチャー)などの場面でその真価を発揮します。ただし、法人格がないことによる実務上の制約も存在するため、設立にあたっては専門的な知識に基づくシミュレーションが欠かせません。ビジネスの目的や税制面の影響を考慮し、最適なスキームを選択しましょう。
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- 税務コンサルティング – 法人・個人の状況に応じた最適な税務戦略をご提案し、LLPのパススルー課税の活用を含めサポートします。
- 事業承継・M&A支援 – 事業形態の変更や組織再編を伴う次世代へのスムーズなバトンタッチを支援します。
- お問い合わせ – LLP設立のご相談や、事業形態の選択に関する財務面のアドバイスが必要な方はこちらからご連絡ください。
