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成年後見人の報酬相場を解説|財産管理におけるコストと決定の仕組み
成年後見人の報酬相場を解説|財産管理におけるコストと決定の仕組み
成年後見制度の利用を検討する際、多くの方が懸念されるのが「後見人への報酬」です。成年後見人への報酬は、本人の財産から支払われるため、将来的な資産推移を見通す上で正確な相場を把握しておく必要があります。特に資産規模が大きい場合や、不動産の売却などの特別な手続きが発生する場合には、基本報酬に加えて付加報酬が発生する点に注意が必要です。本記事では、ファミリーオフィスサービスを提供するHonorsが、成年後見人の報酬体系とその決定プロセス、資産管理における留意点を専門的な視点から詳しく解説します。
目次
- 成年後見制度における報酬の基本構造
- 法定後見人の基本報酬相場
- 特別な事務に対する付加報酬の仕組み
- 任意後見人の報酬設定と契約時のポイント
- 後見報酬に関する注意点と支払い時期
- Honorsが提案する円滑な財産承継と後見制度の活用
- まとめ
成年後見制度における報酬の基本構造
成年後見人の報酬は、大きく分けて「法定後見」と「任意後見」でその決定方法が異なります。法定後見の場合、報酬額を決定するのは本人や親族ではなく「家庭裁判所」です。一方、任意後見は将来に備えてあらかじめ契約を結ぶ制度であるため、報酬額は契約当事者間の合意によって決定されます。
法定後見と任意後見による報酬決定の違い
法定後見では、後見人が行った事務の内容や本人の財産状況を考慮し、裁判官が「報酬付与の審判」を行います。後見人が家庭裁判所に報酬付与の申立てを行うことで、1年分程度の報酬がまとめて決定される仕組みです。これに対し、任意後見では契約締結時に月額報酬を定めます。無報酬とすることも可能ですが、専門家に依頼する場合は一定の月額費用が発生するのが一般的です。
法定後見人の基本報酬相場
法定後見人が受け取る「基本報酬」は、本人の管理財産額(預貯金、有価証券、不動産などの合計)を基準に算出されます。これは家庭裁判所が公開している「成年後見人等の報酬額の目安」に基づいています。
管理財産額に応じた月額報酬の目安
一般的な基本報酬の月額目安は以下の通りです。
- 管理財産額が1,000万円以下:月額2万円
- 管理財産額が1,000万円超〜5,000万円以下:月額3万円〜4万円
- 管理財産額が5,000万円超:月額5万円〜6万円
この金額はあくまで標準的な事務を行った場合の目安であり、後見人が複数名いる場合や、特別な事情がある場合には適宜調整されます。財産額が多くなるほど、管理責任や事務負担が増大するため、報酬額も高く設定される傾向にあります。
特別な事務に対する付加報酬の仕組み
基本報酬とは別に、通常の事務の範囲を超える特別な業務を行った場合には「付加報酬」が認められることがあります。これは、特定の困難な事務を遂行したことに対する対価としての性質を持ちます。
不動産売却や訴訟対応時の加算額
付加報酬の対象となる主な事務と、その報酬相場は以下の通りです。
- 不動産の売却、居住用不動産の処分:売却価格等に応じて数十万円〜
- 遺産分割協議への参加:対象となる相続分の額に応じて算定
- 訴訟手続き、不当利得返還請求:認められた経済的利益の数パーセント
- 多額の財産管理や複雑な資産運用:事務の困難度に応じて加算
これらの付加報酬も、家庭裁判所が事案の難易度や寄与度を総合的に判断して決定します。高額な資産を保有している場合、相続対策や資産組み換えに伴う事務が発生しやすいため、付加報酬の発生頻度も高まる傾向にあります。
任意後見人の報酬設定と契約時のポイント
任意後見制度を利用する場合、報酬は契約時に自由に設定できます。親族が後見人になる場合は無報酬とするケースも見られますが、弁護士や司法書士、信託銀行などの専門職に依頼する場合は、月額3万円〜5万円程度が相場となります。また、任意後見が開始されると「任意後見監督人」が選任され、その報酬(月額1万円〜3万円程度)も本人の財産から支払う必要がある点に留意してください。
後見報酬に関する注意点と支払い時期
後見人の報酬について、特に理解しておくべき注意点が2点あります。一つ目は、報酬は「後払い」である点です。後見人が1年間の事務を報告した後、裁判所の審判を経て、本人の財産から引き出すことが許可されます。二つ目は、本人が亡くなるまで報酬の支払いは継続する点です。長期間の療養が必要な場合、累計での報酬額は多額になるため、資産の流動性を確保しておくことが重要です。
Honorsが提案する円滑な財産承継と後見制度の活用
成年後見制度は強力な権利保護の仕組みですが、一度開始すると原則として途中でやめることはできず、資産運用の自由度が制限される側面もあります。Honorsでは、お客様の大切な資産を次世代へ円滑に繋ぐため、後見制度だけでなく家族信託や資産管理会社の活用など、多角的なソリューションを提案しています。後見報酬のコストだけでなく、家族全体の幸福を最大化するための資産防衛戦略を、Web会議や対面相談を通じて構築いたします。
まとめ
成年後見人の報酬相場は、法定後見の場合で月額2万円〜6万円程度、これに加えて特別な事務が発生した際の付加報酬が必要となります。任意後見では契約内容に基づいた報酬が発生します。資産管理のコストを正確に見積もることは、ゆとりある老後生活と確実な相続準備の第一歩です。後見制度の利用に際して不安がある場合は、専門的な知見を持つパートナーへ相談することをお勧めします。
