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ストックオプションの発行・行使に伴う登記手続きの実務要点と注意点

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ストックオプションの発行・行使に伴う登記手続きの実務要点と注意点

スタートアップや成長企業において、優秀な人材を確保し、中長期的な企業価値向上への意欲を高めるためにストックオプション(新株予約権)の導入は非常に有効な手段です。一方で、ストックオプションは発行時や権利行使時に法務局への登記申請が義務付けられています。登記手続きを適切に行わない場合、過料の対象となるだけでなく、企業のガバナンスに対する信頼性にも関わります。本記事では、ストックオプションに関連する登記のタイミングや必要書類、実務上の留意点について詳しく解説します。Honorsでは、資本政策の策定からストックオプションの設計、登記までを一貫してサポートしており、複雑な実務を円滑に進めるための知見を提供しています。

目次

ストックオプション発行時に必要な登記手続き

ストックオプションを付与する場合、会社法上の「新株予約権」の発行手続きを行う必要があります。株主総会や取締役会での決議を経て内容を確定させた後、法務局へ登記を申請しなければなりません。

新株予約権発行の決議と登記の期限

新株予約権の発行には、まず株主総会の特別決議が必要です。その後、具体的な割り当て対象者や個数を取締役会で決定します。登記申請の期限は、新株予約権の発行日(割当日)から2週間以内と定められています。この期間を過ぎてしまうと、代表者個人に対して過料が科される可能性があるため、迅速な対応が求められます。

発行登記に必要な主な添付書類

登記申請時には、手続きが適法に行われたことを証明する書類を添付します。一般的には、株主総会議事録、取締役会議事録、新株予約権割当契約書、株主リストなどが該当します。また、総数引受契約方式を採用する場合など、発行形態によって必要書類が異なる点に注意が必要です。書類の不備は補正指示の原因となり、手続きの遅延を招く要因となります。

権利行使による新株発行時の登記手続き

従業員や役員がストックオプションの権利を行使し、株式を取得した際にも登記が必要です。発行時とは異なり、実際に株式が発行されるため、資本金の額や発行済株式総数の変更登記を行います。

行使期間と登記申請のタイミング

権利行使が行われた場合、その都度登記を申請するのが原則ですが、実務上は「行使があった月の末日から2週間以内」または「会計年度末から2週間以内」にまとめて申請することも認められています。複数の対象者が異なるタイミングで行使する場合、管理が複雑になるため、社内でルールを明確にしておくことが重要です。

登録免許税の計算と納付

権利行使に伴う登記には登録免許税がかかります。原則として、増加した資本金の額に1000分の7を乗じた金額です。ただし、この計算による額が3万円に満たない場合は、申請1件につき3万円を納付します。資本金の増加額は、払込金額の2分の1以上を組み入れる必要があるため、計算ミスがないよう慎重に確認しましょう。

種類別に見る登記上の留意事項

ストックオプションには、税制適格型、有償型、信託型など複数の形態が存在します。それぞれ登記上の記載内容や添付書類に独自の特徴があります。

税制適格ストックオプションの要件確認

税制適格ストックオプションは、一定の要件を満たすことで行使時の課税が繰り延べられる仕組みです。登記自体は通常の新株予約権と同様ですが、契約内容が税制適格要件に合致しているか、登記される内容との整合性を確認しておく必要があります。登記簿に記載される「新株予約権の内容」が、税務上のメリットを享受するための前提条件を反映しているかがポイントです。

信託型ストックオプションの設計と登記

信託型は、発行時に受託者(信託銀行等)に対して新株予約権を発行する形態です。後日、貢献度に応じて従業員に交付されます。発行時点での登記は受託者を対象に行い、交付時の権利移転については登記不要ですが、その後の行使時には通常通りの変更登記が必要となります。仕組みが複雑であるため、専門家との連携が不可欠です。

登記手続きを失念・遅延した場合のリスク

登記は会社の登記事項証明書に反映される重要な情報です。手続きを放置すると、登記懈怠として過料を科されるだけでなく、M&AやIPO(新規上場)の際の法的審査(デューデリジェンス)において重大な欠陥とみなされる恐れがあります。投資家や取引先からの信用を損なわないよう、カレンダー管理や専門家によるリマインド機能を活用することが推奨されます。

Honorsによるストックオプション支援サービス

Honorsでは、企業の成長ステージに合わせた最適なインセンティブ設計を支援しています。ストックオプションの導入にあたり、資本政策との整合性を考慮した設計から、提携する司法書士との連携による正確な登記申請まで、ワンストップでのサポートが可能です。複雑な法務実務をアウトソーシングすることで、経営陣が事業成長に専念できる環境を提供します。

まとめ

ストックオプションの登記は、発行時と行使時の両面で正確な対応が求められる実務です。発行条件の決定から議事録の作成、登録免許税の算出まで、多岐にわたるステップを期限内に行う必要があります。手続きを円滑に進め、将来的な法的リスクを回避するためには、専門的な知見を持つパートナーの活用が有効です。Honorsとともに、強固なガバナンス体制を構築しながら、効果的なストックオプション制度を運用していきましょう。