お知らせNEWS

遺留分放棄の手続きと注意点を解説|相続放棄との違いや生前に行う要件とは

Honors

遺留分放棄の手続きと注意点を解説|相続放棄との違いや生前に行う要件とは

遺言書によって特定の相続人に財産を集中させたい場合や、将来の相続トラブルを未然に防ぎたい場合に検討されるのが「遺留分の放棄」です。しかし、遺留分を放棄するには法律で定められた厳格なルールがあり、手続きの方法を誤ると効力が認められないリスクがあります。本記事では、不動産売却や相続不動産の活用を支援するHonorsが、遺留分放棄の仕組みや相続放棄との違い、生前に放棄するための要件を詳しく解説します。

目次

遺留分放棄とは?制度の基本概要

遺留分放棄とは、一定の相続人に認められた最低限の遺産受取分(遺留分)を、本人の意思で手放す手続きを指します。通常、遺言書の内容が特定の人物に偏っていたとしても、遺留分を持つ相続人は「遺留分侵害額請求」を行うことで一定額を取り戻す権利があります。この権利をあらかじめ、あるいは事後に消滅させるのが遺留分放棄の役割です。

遺留分とは最低限守られる相続分

遺留分は、遺言によっても奪うことができない「相続人の最低限の取り分」です。配偶者や子供、父母などの直系尊属に認められており、兄弟姉妹には認められていません。例えば、父親が「全財産を愛人に譲る」という遺言を残した場合でも、子供や妻は法律に基づき、一定割合の財産を請求できます。

放棄には「生前」と「死後」の2種類がある

遺留分の放棄は、被相続人の生存中(生前)と、亡くなった後(死後)の両方で行えます。生前に放棄を行う場合は家庭裁判所の許可が必要ですが、死後に放棄する場合は特に裁判所の許可は不要です。相続人が権利を主張しないだけで放棄したものとみなされます。トラブル防止の観点からは、生前に手続きを完了させておくことが一般的です。

遺留分放棄と相続放棄の決定的な違い

「遺留分を放棄すること」と「相続そのものを放棄すること」は、法的な効果が大きく異なります。この違いを正しく理解していないと、意図しない負債を背負うなどのリスクが発生します。

放棄できるタイミングの違い

相続放棄は、被相続人が亡くなったことを知ってから3ヶ月以内に家庭裁判所へ申し立てる必要があり、生前に行うことはできません。対して遺留分放棄は、生前であっても家庭裁判所の許可を得ることで手続きが可能です。事業承継や不動産の分割案を事前に固めたい場合に有効な手段となります。

借金の承継に関する違い

相続放棄をすると、その人は「最初から相続人ではなかった」ものとして扱われます。そのため、プラスの財産だけでなく、借金などのマイナスの財産も一切引き継ぎません。一方、遺留分放棄は「最低限の取り分を請求する権利」を捨てるだけであり、相続人としての立場は維持されます。そのため、被相続人に借金があった場合、法定相続分に応じた債務を引き継ぐ義務が残る点に注意が必要です。

他の相続人への影響

誰かが遺留分を放棄しても、他の相続人の遺留分割合が増えることはありません。これに対し、相続放棄の場合は、放棄した人の分が他の相続人に回るため、法定相続分の割合が変化します。この連鎖的な影響を考慮して対策を練ることが重要です。

生前に遺留分を放棄するための3つの許可要件

生前の遺留分放棄は、被相続人による強要を防ぐため、家庭裁判所が厳しく審査を行います。以下の3つの要件をすべて満たさなければ、許可は下りません。

本人の自由な意思に基づくものであること

放棄しようとする相続人本人が、自発的に「放棄したい」と考えていることが絶対条件です。親や他の兄弟から無理やり迫られて書かされたサインなどは、家庭裁判所の審判で認められません。裁判所は本人への聞き取り調査を行い、真意を確認します。

放棄する理由に合理性と必要性があること

なぜこのタイミングで放棄する必要があるのか、客観的な理由が求められます。「特定の子供に家業や自宅不動産を継がせたい」「特定の相続人に十分な生前贈与を行った」といった、家族全体の公平性や事業継続の観点からの理由が必要です。

適切な代償が支払われていること

権利を放棄する代わりに、相応の経済的対価を受け取っているかが重視されます。例えば、生前にまとまった現金を贈与されている場合や、他の高価な資産を譲り受けている場合です。何の見返りもなく一方的に権利を奪うような放棄は、公序良俗に反するとみなされ、許可されない可能性が高くなります。

遺留分放棄の手続きフロー

実際に遺留分放棄を検討する場合、どのようなステップを踏むべきか整理します。

生前に放棄する場合の手順

1. 被相続人の住所地を管轄する家庭裁判所へ「遺留分放棄の許可の申立て」を行います。必要な書類は、申立書、戸籍謄本、収入印紙(800円分)などです。2. 裁判所による書面照会や呼出(面接)が行われます。3. 許可が下りると「許可審判書」が交付され、手続き完了です。Honorsでは、こうした法的手続きの前提となる資産評価のサポートを行っています。

死後に放棄する場合の手順

死後の場合は、特別な手続きは不要です。遺留分侵害額請求には「相続の開始および遺留分を侵害する贈与・遺贈を知った時から1年」という時効があります。この期間内に請求を行わなければ、自然に権利は消滅します。明確に意思表示をしたい場合は、他の相続人との間で遺留分を請求しない旨の合意書を交わすことが一般的です。

不動産相続において遺留分放棄を検討すべきケース

不動産は現金と異なり、物理的に細かく分けることが困難な資産です。例えば、長男が家業の店舗兼住宅を継ぐ際、次男や長女に遺留分を主張されると、不動産を売却して現金化せざるを得ないケースがあります。これを防ぐために、次男や長女にあらかじめ相応の現金を生前贈与し、納得した上で遺留分を放棄してもらうことで、不動産の散逸を防ぐことができます。不動産価値の正確な把握こそが、納得感のある放棄合意への第一歩です。

Honorsが提案する円滑な不動産相続の形

Honorsは、東京都内を中心に不動産売却や相続案件を専門的に扱うプロフェッショナル集団です。遺留分放棄の要件となる「代償の妥当性」を証明するには、対象となる不動産の適正な時価評価が欠かせません。Honorsでは、単なる査定にとどまらず、将来の相続を見据えた不動産活用のコンサルティングを提供しています。遺留分トラブルが予想される物件や、権利関係が複雑な不動産の処分にお困りの際は、ぜひHonorsへご相談ください。専門家と連携し、円満な資産承継をサポートします。

まとめ

遺留分の放棄は、将来の争族を避けるための有力な手段ですが、特に生前放棄には高いハードルがあります。手続きを検討する際は、相続放棄との違いを明確にし、家庭裁判所が求める3つの要件をしっかりとクリアする準備が必要です。不動産が絡む相続では、評価額の相違がトラブルの火種になりがちです。信頼できるパートナーであるHonorsとともに、最適な解決策を見つけていきましょう。