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寄与分の主張が認められる要件と証拠の集め方|遺産分割で損をしないための知識

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寄与分の主張が認められる要件と証拠の集め方|遺産分割で損をしないための知識

相続が発生した際、被相続人の生前に特別な尽力をした相続人が「他の相続人と同じ相続分では納得がいかない」と考えるのは自然なことです。このような不公平感を解消するために設けられているのが「寄与分」の制度です。しかし、寄与分の主張は法的なハードルが非常に高く、単に「長年同居して世話をした」というだけでは認められないケースが少なくありません。本記事では、寄与分を正当に主張するために必要な要件や、準備すべき証拠、さらには不動産が絡む相続においてHonorsがどのようにサポートできるかを解説します。

目次

寄与分とは?主張するための法的根拠

寄与分とは、共同相続人の中に、被相続人の事業に関する労務の提供や財産上の給付、療養看護その他の方法により、被相続人の財産の維持または増加に特別の寄与をした者がいる場合に、その貢献度を相続分に加算する制度です。民法第904条の2に規定されており、相続人間における実質的な公平を図ることを目的としています。

寄与分が認められる5つの類型

寄与分の主張は、一般的に以下の5つのカテゴリーに分類されます。

  • 家業従事型:家業である農業や個人商店などを無報酬に近い形で手伝っていた場合
  • 金銭出資型:被相続人の不動産購入資金を援助したり、借金を肩代わりしたりした場合
  • 療養看護型:病気療養中の被相続人の看病を献身的に行い、看護師を雇う費用を節約させた場合
  • 扶養型:被相続人の生活費を長期間にわたって負担し、財産の減少を防いだ場合
  • 財産管理型:被相続人の所有する不動産の管理や売却手続きを行い、財産価値を維持した場合

寄与分の主張が認められるための3つの要件

寄与分を主張しても、すべてのケースで認められるわけではありません。裁判所などの実務において重視される3つの要件を確認しましょう。

特別の寄与であること

「特別の寄与」とは、親族間に通常期待される程度の扶養義務や協力義務を超える貢献を指します。例えば、単に「たまに実家に帰って掃除をした」程度では、親族としての通常の助け合いの範囲内とみなされ、寄与分は認められません。

無償性・継続性・専従性があること

寄与行為に対して対価を受け取っていないこと(無償性)、その行為が短期間ではなく一定期間継続していること(継続性)、そしてその行為にかなりの時間を割いていること(専従性)が求められます。相応の給料を受け取っていた場合は、すでに報いを受けていると判断されるため、寄与分の主張は難しくなります。

被相続人の財産の維持または増加があること

最も重要なのは、その貢献によって被相続人の財産が「維持」または「増加」したという因果関係です。精神的な支えになったというだけでは、財産的な評価が難しいため、寄与分として認められる可能性は低くなります。

主張を裏付けるために必要な証拠の具体例

寄与分を主張する際、他の相続人を納得させるためには客観的な証拠が不可欠です。類型ごとに以下のような資料を準備しましょう。

  • 介護・看護:介護日記、医師の診断書、介護保険の認定書類、ヘルパー費用を支払わずに済んだことを示す資料
  • 金銭援助:銀行の振込履歴、領収書、借用書、リフォーム費用の明細書
  • 家業従事:従事していた当時の写真、取引先とのメール、給与が支払われていなかったことを示す通帳の記録

寄与分の主張をスムーズに進めるための手順

まずは遺産分割協議の中で寄与分を主張し、相続人全員の合意を目指します。協議でまとまらない場合は、家庭裁判所に遺産分割調停を申し立て、その中で寄与分の定めの申立てを並行して行うことになります。調停でも解決しない場合は、裁判官が判断を下す「審判」へと移行します。

不動産相続における寄与分の課題とHonorsの役割

相続財産の大部分が不動産である場合、寄与分の主張はさらに複雑化します。例えば、実家の修繕費を負担したことによる「維持」の評価や、介護のために同居していた場合の「特別の寄与」の算定は、不動産の適正な価値評価が前提となります。Honorsでは、専門的な知見に基づき、相続不動産の正確な査定や、寄与分を考慮した円満な遺産分割案の作成をサポートしています。不動産の価値を正しく把握することは、主張の正当性を証明する第一歩となります。

まとめ

寄与分の主張は、公平な相続を実現するための重要な権利ですが、その証明には緻密な準備と論理的な説明が求められます。安易な主張は相続人間でのトラブルを深刻化させる恐れもあるため、法的要件を正しく理解し、客観的な証拠を集めることが肝要です。不動産が関わる複雑な相続案件でお困りの際は、専門的な立場からアドバイスを行うHonorsへぜひご相談ください。状況を整理し、納得感のある解決に向けて共に歩みます。