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税理士事務所の事業承継を成功させるための具体的な検討事項と進め方
税理士事務所の事業承継を成功させるための具体的な検討事項と進め方
近年、税理士業界においても高齢化が進んでおり、事務所の事業承継は避けて通れない課題となっています。これまで築き上げてきた顧問先との信頼関係や、従業員の雇用を守るためには、早期の準備と適切な手法の選択が欠かせません。本記事では、税理士事務所の承継における主な手法や具体的なステップ、注意点について、専門的な知見から詳しく解説します。承継を検討している事務所経営者の方は、将来の選択肢を広げるための参考にしてください。
目次
- 税理士事務所を取り巻く事業承継の現状
- 税理士事務所を承継する3つの主な手法
- 事業承継を検討すべき適切なタイミング
- 円滑な承継を実現するための5つのステップ
- Honorsが提案する税理士事務所の承継支援
- まとめ
税理士事務所を取り巻く事業承継の現状
日本税理士会連合会の調査結果によると、税理士の登録者数は高齢層が厚く、60歳以上の割合が高い傾向にあります。自身の引退時期を見据えた際、後継者不在の問題に直面する事務所は少なくありません。税理士事務所の価値は「顧問先との契約」や「職員の専門性」といった目に見えない資産に依存しているため、一般的な事業会社以上に承継の難易度が高いとされています。適切な対策を講じないまま突然の事態を迎えると、顧問先が他事務所へ流出したり、職員が離職したりするリスクが生じます。
税理士事務所を承継する3つの主な手法
承継の手法は、大きく分けて3つの選択肢があります。それぞれのメリットとデメリットを理解し、自身の事務所に最適な方法を選択することが重要です。
親族内承継:子や親族への引き継ぎ
最も伝統的な形式です。所有と経営が一体となっており、顧問先や職員からの理解を得やすいという利点があります。しかし、親族が税理士資格を保有していることが前提条件となるため、資格取得のタイミングや本人の意思に左右される点が課題です。
親族外承継(内部昇進):従業員やパートナーへの引き継ぎ
長年事務所を支えてきた有資格者の職員やパートナー税理士に経営権を譲る方法です。実務や顧客対応に精通しているため、承継後の混乱が少ない点が大きなメリットです。一方で、後継候補者に事務所を買い取る資金力があるか、あるいは経営者としての資質が備わっているかを見極める必要があります。
第三者承継(M&A):他の税理士法人等への譲渡
適当な後継者が身近にいない場合に、他の税理士事務所や税理士法人に事務所を譲渡する選択肢です。近年、組織力の強化やエリア拡大を目的とした譲受ニーズが高まっており、マッチングの機会が増えています。譲渡代金を得ることで引退後の生活資金を確保できるほか、大手法人との統合によって職員の待遇改善やサービス向上につながるケースも多いです。
事業承継を検討すべき適切なタイミング
承継の準備には、最短でも3年から5年の期間を要すると考えられます。気力・体力が充実しているうちに準備を開始することが、事務所の価値を維持する鍵となります。顧問先の代替わりが発生するタイミングや、主要な職員のキャリアステップを考慮しながら、5年から10年の長期スパンで計画を立てるのが理想的です。直前になって慌てて相手を探すと、条件面で妥協を強いられる可能性が高まります。
円滑な承継を実現するための5つのステップ
事業承継を成功に導くためには、段階的なプロセスを確実に踏む必要があります。
事務所の現状把握と資産の整理
まずは自事務所の財務状況、顧問契約の内容、職員の構成、IT化の進捗状況などを可視化します。特に顧問報酬の単価や契約期間、付随業務の内容を整理しておくことは、後継者や譲渡先が判断を下すための重要な資料となります。
後継者の選定と教育
後継者を決めた後は、経営者としての意識改革やマネジメント教育が必要です。実務能力だけでなく、顧問先との交渉力や職員をまとめるリーダーシップを養うための期間を設けます。
顧問先への説明と信頼関係の移行
承継において最も繊細なプロセスです。いきなり代表を交代させるのではなく、時間をかけて後継者を同行させ、顔を売ることから始めます。時間をかけて「この人なら安心だ」という信頼を積み重ねることが、解約防止に直結します。
条件交渉と契約締結
M&Aや第三者承継の場合、譲渡価格だけでなく、承継後の屋号の扱い、職員の雇用条件、現代表の関与期間などを細かく決定します。専門のアドバイザーを介して、法務・税務面でのリスクを排除した契約書を作成することが重要です。
実務の引継ぎと並走期間の確保
形上の承継が終わった後も、一定期間は前代表が顧問として残り、バックアップを行うことが一般的です。これにより、急激な環境変化による職員の不安や顧問先の離反を防ぐことができます。
Honorsが提案する税理士事務所の承継支援
Honorsでは、税理士事務所の特異性を深く理解した専門スタッフが、事業承継やM&Aのアドバイザリー業務を提供しています。単なるマッチングにとどまらず、譲渡側・譲受側双方が納得できるスキームの構築を支援します。顧問先との関係性を最優先に考え、最適な承継パートナーを慎重に選定することが可能です。事務所の将来に不安を感じている方や、具体的な選択肢を知りたい方は、ぜひHonorsの専門コンサルティングをご活用ください。
まとめ
税理士事務所の事業承継は、経営者自身の問題であると同時に、顧問先の経営と職員の生活を守るための重大な決断です。親族内、内部昇進、M&Aといった多様な選択肢の中から、事務所の文化や将来像に合致した手法を選ぶことが成功への第一歩となります。早期に専門家へ相談し、余裕を持ったスケジュールで準備を進めることで、長年築き上げた価値を次世代へ確実に繋ぐことができます。
