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【イベントレポート】神戸大学大学院ロースクール × 現役弁護士座談会

2025年5月17日、神戸女子学生会館にて、神戸大学大学院ロースクールの学生4名とHonors所属の現役弁護士2名による座談会を開催しました。本イベントは、司法試験を目指す学生たちの不安や疑問に応えると同時に、リアルな弁護士のキャリアや働き方に触れてもらうことを目的に企画されました。
座談会の概要と背景
法科大学院での学びが本格化する一方で、「試験対策ばかりで先が見えない」「弁護士になった後の姿が想像できない」といった漠然とした不安を抱える学生は少なくありません。そんな中、神戸大学出身の2名の弁護士が登壇。身近な先輩として学生たちに寄り添いながら、弁護士のキャリアや働き方、そして多様な未来の選択肢について、率直に語ってくださいました。
登壇弁護士のご紹介
◆ 利光 伸宙 先生
所属:賢誠総合法律事務所(大阪オフィス)/神戸大学法科大学院卒(2015年修了)
民事・企業法務・労働・破産再生など幅広い分野を扱う弁護士。2017年に弁護士登録後、大手事務所勤務を経て現在の事務所に所属。依頼者の目線に立った丁寧な業務スタイルが信条で、地域に根ざした法的支援を展開中。
◆ 利光 秋香 先生
所属:インハウスローヤー(企業内弁護士)/神戸大学法科大学院卒(2015年修了)
法務の専門家として複数の大手企業にて活躍。現在は事業会社の法務部に所属し、契約審査、リスク管理、新規プロジェクトの法的サポート等を担当。インハウスローヤーとしての経験から、企業内での弁護士の役割や、法務部門が担う広範な業務について具体的な話をしてくださいました。
女性ロールモデルとしても注目され、働き方やキャリアの築き方について、多くの学生から質問が寄せられました。
弁護士の「リアル」を語る
座談会では、以下のようなテーマに沿って活発な意見交換が行われました。
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法律事務所型とインハウス型の違い
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弁護士の1日のスケジュール
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キャリア選択の基準やタイミング
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弁護士業界のトレンドと多様な専門分野
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女性弁護士の活躍と職場環境の変化
参加学生の声
「今まで“インハウス”という言葉だけで実態がよく分からなかったのですが、どんな仕事をしているのか具体的に知れて安心しました。」
「法律事務所に入る以外にも、弁護士として活躍できるフィールドがたくさんあることを初めて知りました。」
「資料も話もすごくリアルで、自分の中にあった『弁護士=訴訟』というイメージがいい意味で壊れました。」
現役の弁護士が語る「リアルな一日」のスケジュール紹介や、インハウスローヤーとしての企業内での働き方、仕事とプライベートの両立など、学生たちにとっては新鮮かつ具体的な内容ばかり。参加者からは将来に対する視界が開けたとの声が多数寄せられました。
弁護士は、社会とつながる仕事
プレゼン資料のタイトルは「扉を開こう!法律家という無限の可能性」。
弁護士という職業が持つ「社会正義の実現」「知的探求」「社会的影響力」などの魅力はもちろんのこと、紛争解決、企業法務、環境法、国際取引、さらにはエンタメやIT分野まで、活躍のフィールドがいかに広がっているかを伝える内容でした。
また、資料では女性弁護士の活躍にもスポットが当てられ、柔軟な働き方を支える制度やロールモデルの存在が紹介されました。多様性の重要性と、その先にある社会への貢献も共有され、キャリアの選択肢の広がりに学生たちは深く感銘を受けていました。
次なるステップへ ― つながりから未来へ
本イベントは単なる座談会にとどまらず、今後の事務所・企業訪問やインターンシップにつながる可能性も含んでいます。
「この出会いをきっかけに、試験合格後の採用にもつながる関係になれば」と語る登壇弁護士の言葉に、イベントの持つ意義と可能性の大きさを感じました。
士業業界の未来のために
今回のような地道な交流の場は、弁護士業界全体のイメージアップや人材採用において、着実に効果を発揮する取り組みだと感じます。学生と現役の弁護士が直接対話し、業界の「今」と「未来」を共有することで、双方にとって価値ある時間が生まれました。
Honorsはこれからも、若手士業の育成と業界の未来づくりに貢献する機会を創出していきます。